Baby Princess(2)/公野櫻子/電撃文庫

前回ラスト、陽太郎が木花学園に入学するところからスタート。前半は学園案内と健康診断と覗き。新キャラの登場に、ホタ霙姉春風さん氷柱の圧倒的攻勢と濃度がすごすぎて、5ページごとに深呼吸をしないと死んでしまいそうだった。おかげで読むのにやたらと時…

"文学少女"と恋する挿話集(2)/野村美月/ファミ通文庫

外伝短編集2巻目。ななせ表紙でせっかく不憫キャラが報われるかと思っていたら森ちゃん反町くんカップルがほぼメインだったでござるの巻。森ちゃんは「クララって呼ばないでぇ」と胸をぽかぽか叩くのがエロ可愛く、反町くんは「恋をしろよ!文学少女!」が漢…

ヴァルプルギスの後悔 Fire2./上遠野浩平/電撃文庫

スーパー上遠野大戦本格化。1巻がイマイチだったのであまり期待してなかったんだけど、俄然盛り上がってきた!無敵の霧間様が追い詰められるだけでこうもワクワクするとは。かどちんの能力バトルを面白がるのは「エンブリオ」で諦めてたんだけど、自分の目は…

騎士は恋情の血を流す/上遠野浩平/富士見書房

「しずるさん」シリーズ2年半ぶりの新作にしてスピンアウト。「しずるさんVS統和機構」「しずるさんとよーちゃん初めての事件!」なんて煽られているけど、前者は真っ向から敵対するというよりは勝負のさなかすれ違ったという感じで(まあしずるさんが能力バ…

"文学少女"見習の、初戀。/野村美月/ファミ通文庫

『文学少女』シリーズ番外編。高校に入学した日坂菜乃は、文芸部の部長である井上心葉に一目惚れし、その勢いで文芸部に入部してしまう。しかし心葉の心の中には既に「文学少女」が住み着いていて……。 ななせの扱いに色んな人が泣いた。某所では琴吹かませな…

Baby Princess(1)/公野櫻子/電撃文庫

「アイツはここで、あんな鈍感なアホのままで生きていられるくらいに―――幸せに暮らしてたに決まってる!それで―――本当はきっと、こんな風にうちにやって来ることは偶然なんかじゃなくて、ずっとずっと前から決まってたのよ!」 電撃G`s magazine及び公式サイ…

曲矢さんのエア彼氏 木村くんのエア彼女/中村九郎/小学館ガガガ文庫

膝を壊してバスケをやめた木村くんが出会ったのは、エア彼氏持ちの曲矢さん。徐々にエアの魅力に取りつかれていった木村くんは、曲矢さんを師匠とし、バスケットボールに顔を描いた「バスケ子先輩」を相手にエア彼女作りの修行に励む。 タイトルもあらすじも…

封仙娘娘追宝録(11) 天を決する大団円(下)/ろくごまるに/富士見ファンタジア文庫

復活した殷雷。暴走する龍華と、それを止めようとする和穂=鏡閃。滅茶苦茶になる人間界の、行き着く先は……?中華風異世界ファンタジー、14年越しの最終巻! ……読み終わった直後は、『オーフェン』最終巻の時のようにひたすら呆然としていた。8割くらい読み進…

回帰祭/小林めぐみ/ハヤカワ文庫JA

こばめぐハヤカワ初上陸!氏は富士見でデビューする以前、ハヤカワのSFコンテストに投稿していた時期があるらしく、実に20年越し。 ちなみに当時の原稿はまだ残ってるらしい。そんな様子が収録されているのかどうかは知らないけど、インタビューが(多分)掲…

ダブルブリッド Drop Blood/中村恵理加/電撃文庫

今年5月に完結した『ダブルブリッド』短編集。4篇は『ダブルブリッド・ビハインド』と称して電撃hpに掲載。3篇は書き下ろし。たけひとのイラストが『ディスガイア』みたいにデフォルメが利いたものになってるのは、外伝だからということで意識してやってるの…

ヴァルプルギスの後悔 Fire1./上遠野浩平/電撃文庫

『ビートのディシプリン』に続く電撃文庫マガジン連載。というか、キャラクターも被ってる人が多いし、『ビート』のエピローグはこれの序章だったし、普通に続き?かどちん大好き炎の魔女主人公。だからかどうか知らないけど、強さがインフレしまくり。そり…

RD 潜脳調査室 Redeemable Dream/秋田禎信/講談社

自分とこの作品との繋がりについては、原作アニメは一応チェックしているけど本筋を真面目に追いかけているとは言い難く、キャラ重視の見方をしてるため、そもそも作中時間がアニメの50年前でキャラもほとんど被らない小説版においては特に意味なし。士郎正…

片手間ヒロイズム/小林めぐみ/一迅社文庫

「地球を救う為、インドで仲間を探してきます」おとぼけ大学教授に恋する女子高生が、その失踪した奥さんの代わりに赤ん坊の子守りを引き受ける。が、何故かその周囲で頻発する不思議な出来事に巻き込まれ……?スナック感覚で楽しめるSF短編コメディ。 新婚生…

荒野/桜庭一樹/文藝春秋

第一部感想、第二部感想 山野内家の伝説。少女は如何にして母親という存在を受け入れ、対等の立場に至り、これを乗り越えたか。あるいは、黒縁眼鏡を外さないで(セーラー服を脱がないで風に)。俺が秘密組織のただ一人の生き残りだ! やがてぎゅうっと抱き…

ダブルブリッドⅩ/中村恵里加/電撃文庫

胸のすくようなアクションも、意表を突かれる謎の解明もなく、物語は既に求心力を失っていた。 ―――それでも、最後までちとにくとほねに嘘をつかなかった、という一点において、自分は、この作品を高く評価している。 1巻は、単体で綺麗に完結していた。2、3…

樹海人魚(2)/中村九郎/小学館ガガガ文庫

中村九郎、初のシリーズ物。前巻がこれ以上ないほど綺麗にまとまってたのでどういう手で来るかなーと思ってたら、普通に続きで、ちょっと拍子抜け。イメージ力(りょく)には相変わらず圧倒される。ハーレムラブコメ(?)分が強化されてたけど、今後この方…

誰しもそうだけど、俺たちは就職しないとならない/秋田禎信/TOブックス

就職活動はまず、寝っ転がって同居人と語り合うことから始まる。 誰でも知っているし、反論などあろうはずもない事実だ。 語り合うことには、些細なこととすませられない側面がある。土の中に金が埋まってるかどうか、掘り起こしてみないことには分かりよう…

お隣の魔法使い 永遠は三つめの願い/篠崎砂美/ソフトバンククリエイティブGA文庫

これまでツクツクさんの家に招待されるか、外にお出かけするかどちらかだったメアリーが自分の家にツクツクさんを招待したということ。ツクツクさんも、それに応えたということ。二人の関係の進展をここで止めるのは、ちょっと勿体ない気もするけど、まあ、…

ブギーポップ・クエスチョン 沈黙ピラミッド/上遠野浩平/電撃文庫

むわ、むわわ。『ブギーポップ』シリーズ15冊目。10年間で15冊。もうそんなに、という気もするし、まだこんなもんか、という気もする。

バード・ハート・ビート 夜姫天災!/伊東京一/ファミ通文庫

巨鳥にまたがり空を駆ける国定騎鳥選手見習の主人公・テオと異国のお姫様・リーンの話、約2年ぶり、2冊目にして完結編。……2冊目だと完結編というか、予想外の続編、って感じ。 これはちょっと都合よすぎかな?と思っちゃう展開と、でもまあこの疾走感が味わ…

かのこん(7)〜さよなら、オオカミ〜/西野かつみ/MF文庫J

北海道に修学旅行。この手の、アレな方向で人気を博した作品に立ちはだかる、読者の「ストーリーなんてどうでもいいんですよ!」という壁が一層顕在化しつつあるなあ、と。苦肉の策か、頻度を増してきたパロディがまあ嫌いじゃないので、読んでてまだしも面…

食卓にビールを(6)/小林めぐみ/富士見ミステリー文庫

最後だからいって特別な何かがあるわけでもなく、あっさり完結。非常にこの作品らしい終わり方でしたが、これならストックさえ貯まればいつでも再開できそうだなあ、なんて思っちゃったり。 この作品の魅力、というのは軽妙な語り口だとか机上の空論(という…

魔女を忘れてる/小林めぐみ/富士見書房Style-F

あの頃のぼくが好きだった富士見の走馬灯、6月集中刊行、トリを飾るのはこの人。秋田、ろくごと比べるとやや地味だけど、その分様々なものに挑戦してきたベテラン、小林めぐみ、デビュー17年目にして初の単行本。その内実はというと、どっかで「幻想ミステリ…

封仙娘娘追宝録(10) 天を決する大団円(上)/ろくごまるに/富士見ファンタジア文庫

高校時代ぼくが好きだった富士見の走馬灯、6月集中刊行、秋田禎信に続く第2弾。仙界から人間界に散らばった欠陥宝貝を回収する元仙人・和穂と情に弱い刀の宝貝・殷雷の旅を描く中華風ファンタジー、完結編の上巻。 次々と紐解かれていく伏線、解決していく謎…

カナスピカ/秋田禎信/講談社(妄想少な目)

前回の感想に少々思うところがあったので、やり直し。 ツンツンと殺伐とした話ばかり書いて、恋愛を書こうとすると背中が痒くなると言っていた作家がようやくデレた新作。今回、中学生が主人公ということもあってか、凝った文体は鳴りを潜め、読みやすく仕上…

カナスピカ/秋田禎信/講談社

帯にあるように、「すこし不思議、だけどシンプルでまっすぐな」ストーリー。『オーフェン』第2部や『エンジェル・ハウリング』で追いかけるのをやめてしまった人にこそ読んでみてほしい。勿論、秋田禎信をまだ読んだことがないという人にもお勧め。 初の一…

人類は衰退しました/田中ロミオ/小学館ガガガ文庫

種としての人類が緩やかに黄昏を迎えつつある時代。代わりに地球には全長10センチの小さな「妖精さん」たちが溢れるようになった。主人公は大学を卒業して、田舎で旧人類と妖精さんたちの仲を取り持つ「調停官」となることに。 一部で有名なエロゲライターの…

GOSICKsⅢ-ゴシックエス・秋の花の思い出-/桜庭一樹/富士見ミステリー文庫

風邪をひいたヴィクトリカのために、久城は彼女が興味を持ちそうな書物と、その内容にちなんだ花を持って毎日迷路花壇のドールハウスに通う。ヴィクトリカは、書物の裏に隠された謎をいともたやすく解いていく。 じつは今回の短編集は、武田さんが描く、いろ…

アリフレロ キス・神話・Good by/中村九郎/スーパーダッシュ文庫

4人の作家が集まって酒を飲んでいたところ、女の子に武器を持たせるなら何がいいか、という話になった。 高橋弥七郎は、ポン刀を持たせた。 ハセガワケイスケは大鎌を、時雨沢恵一はパースエイダー(注・パースエイダーは銃器。この場合は拳銃。)を持たせた。…

星界の断章Ⅱ/森岡浩之/ハヤカワ文庫JA

シリーズ累計160万部突破!星界の逸話集第2弾 帯から抜粋。……あ、あれ?確かどっかで200万部とかいう数字をどっかで見た気がするんですけど、減ってません?こういう数字が水増しされるのは常なんでしょうけど、減ってるのは初めて見ました。 1年と半年ぶり…