バード・ハート・ビート 夜姫天災!/伊東京一/ファミ通文庫

バード・ハート・ビート 夜姫天炎! (ファミ通文庫)


巨鳥にまたがり空を駆ける国定騎鳥選手見習の主人公・テオと異国のお姫様・リーンの話、約2年ぶり、2冊目にして完結編。……2冊目だと完結編というか、予想外の続編、って感じ。


これはちょっと都合よすぎかな?と思っちゃう展開と、でもまあこの疾走感が味わえるなら……と思わせる筆力、乗り物として巨鳥が普及している世界を活かし切った描写。1巻を読んだ時と感想はほとんど変わりませんでした。つまりは、面白かった。


同時に、これで終わっちゃうのは、やっぱり勿体ないなあ、という思いもあり。語りたいテーマのために設定がある、というのなら別にいいんだけど、この人の場合はやっぱり、世界設定を活かした話作り、というのが魅力だと感じるし、シリーズごとに魅力的な設定を作っときながらそれを広げきらないまま終了ってのは、シリーズ物前提のラノベとしてはなあ。新聞の書評なんかにも取り上げられてたし、評判はよかったのになあ……絵師の選定も割といい方だと思うんだけど……