小説以外

ライトノベル「超」入門/新城カズマ/ソフトバンク新書

うう、なんだか焦点が定まらないから、読み辛い……。現在進行形で読んでる「蓬莱学園」との文体の違いに愕然とするんですが、現在の新城カズマってこういう文体なのでしょうか。入門本ならではの配慮?ひょっとして、ライトノベルと言われて想起されるステレ…

明治大正翻訳ワンダーランド/鴻巣友季子/新潮新書

まだ法律も、情報のインフラも整っていなかった明治大正時代。現在にも繋がる革命的な翻訳が次々と生まれたその時代の、数々の逸話を紹介する。 原書の結末を変えてしまった黒岩涙香。トルストイの小説を「この話はつまらないから辛抱して読んでくれ」と言い…

桜庭一樹日記 BLACK AND WHITE/桜庭一樹/富士見書房

多分傍からみたら相当キモいこと書くよ。 普段この人の作品に関してはわりとべた褒め気味な私ですが、周囲の評価が高いことにどうしても納得がいかなかったことが一つあります。それは、あとがき。「GOSICK」のそれは、一部では本編より面白いと評判でしたが…

文系のための数学教室/小島寛之/講談社現代新書

甘いタイトルにひかれて読了。数日前に読んだ「大人のための文章教室」とタイトルは似てるけど、内容は一切関係ありません。 そもそも、数学に苦手意識を持つようになったのっていつだったでしょうか。分数という概念が出てきた時だ、という人もいれば、数式…

大人のための文章教室/清水義範/講談社現代新書

まあ、タイトル通りの本。WEB上に文章らしきものを公開し始めてから2年以上。常々抱いてる自分の文章の説得力や論理への疑問はいっこうに消えない。よって今回、この本を手にとってみることにした。 大人のための、と銘打っている割に仕事で使うような事務的…

性の用語集/井上章一&関西性欲研究会/講談社現代新書

思春期をむかえた少年が、辞典のなかに助平な言葉をさぐっていく。漢和辞典で、女偏の文字を物色する。あの好奇心が、いい大人になった今でもつづいてるのだというしかない。まあ、共同執筆者のなかには、元少女もおおぜいいるのだが。 一般的な国語辞典で軽…

まちがいだらけの日本語文法/町田健/講談社現代新書

ぶんせつ 0 【文節】 日本語の言語単位の一。文を、実際の言語として不自然でない程度に区切ったときに得られる最小の単位。たとえば、「赤い花が咲いた」という文は、「赤い」「花が」「咲いた」の三つの文節から成る。文節は、一つの自立語、またはそれに…

ネット王子とケータイ姫 悲劇を防ぐための知恵/香山リカ・森健/中公ラクレ新書

気分転換のために読んだ一冊。タイトルに示されているような男はネット、女はケータイという傾向や、情報技術は「そこそこに知っている人」という中間層がいなくて初心者とヘビーユーザーだけだ、という話に興味があったんだけど、じゃあ何故そうなるのかっ…

戦闘美少女の精神分析/斎藤環/太田出版

随分前から探してたんだけど、ようやく読めたー。というか基本的に文庫しか買わない人間なんで、この手の本に2,000円は辛い……結局某新古書店で半額だったのを買ったんですけど。さっさと文庫化してほしかった。

パンツが見える。 羞恥心の現代史/井上章一/朝日選書

今の男性はパンツが見えると喜び、女性は見られると恥ずかしがるけど、昔はパンツどころか着物の下に何も履いてなかったから度々陰部すら見えたんだよ、下着が見えることを男性が喜ぶようになったのは色んな経緯があったんだよ、ということを約400ページかけ…

定本 物語消費論/大塚英志/角川文庫

80年代末に大流行した「ビックリマンチョコレート」から、人々は=個々の商品としての物語の向こうに見える大きな物語>=世界観?を求めているのだ、とした一冊。同作者の「キャラクター小説の作り方」はジャンルへの私の思い入れが強かったせいと、娯楽を通じ…

趣都の誕生 萌える都市アキハバラ/森川嘉一郎/幻冬舎

ヴェネチア・ビエンナーレなるもので海外にオタの恥ずかしいところを晒そうとしたり、色々忙しい人。オタには少なくとも村上隆ほどには嫌われてないと思いますがどうなんだろ。つうかこの人エヴァの謎本なんて出してたのか。今さら読む気になれんけど。 最近…

2ちゃんねる宣言 挑発するメディア/井上トシユキ+神宮前.org/文藝春秋

以前「美しい日本の掲示板」というまた別の2ch関連本の感想を2ch関連書籍のスレで探していた時、みんながやたら褒めてた一冊。 これは当時さっさと読まなかった俺も悪いんだけど、今の状況と知るにしてはちょっと古いかも。これの発売が2001年12月。匿名性云…

「ひらきもり」のすすめ デジタル時代の仕事論/渡辺浩弐/講談社現代新書

このデジタル時代、企業に就職して組織の歯車になるよりも何でも個人で出来るネットで自己表現しよう、一番好きなことをやろう、という本。作者はポジティブ且つアクティブなひきこもり、みたいな意味で「ひらきこもり」という造語を作ったのだと思われる。 …

テレビCMを読み解く/内田隆三/講談社現代新書

最近CMに考えされることが何度かあったので。この手の新書は比較的分かり易い言葉で書かれていて、専門家以外でもその世界をちょっと分かった気になれるのが魅力なのだけど、これはちょっと小難しかった。筆者独自の理論はなかなか興味深いけど、俺の欲して…

インターネット完全活用編 大学生のためのレポート・論文術/小笠原喜康/講談社現代新書

最近お気に入りの講談社現代新書刊。正直こういうのを含めるかどうか迷ったけど、まあ活字には違いないしいいか。大学生活も終わろうって時期に読むタイトルじゃないよなあと自覚はしつつ。 前半は必要な資料を揃えるために検索エンジンを使い倒そう、という…

の現代史−「萌え」とキャラクター-/ササキバラゴウ/講談社現代新書

なんて恥ずかしいタイトルつけてくれるんですかササキバラ先生。 東浩紀「動物化するポストモダン」が「萌え」の構造を探ってたのに対し、こちらは「美少女」がオタ文化を席巻していく歴史を追っていくという内容。内容は、一言で言うなら「かわいいは正義」…