2ちゃんねる宣言 挑発するメディア/井上トシユキ+神宮前.org/文藝春秋

2ちゃんねる宣言 挑発するメディア


以前「美しい日本の掲示板」というまた別の2ch関連本の感想を2ch関連書籍のスレで探していた時、みんながやたら褒めてた一冊。


これは当時さっさと読まなかった俺も悪いんだけど、今の状況と知るにしてはちょっと古いかも。これの発売が2001年12月。匿名性云々を論じるにしても、2003年12月にはIP記録実験始まっちゃってるしねえ。まあこれは別に匿名性を崩すものじゃないって話もありますが、それでも当時と比べて利用者が頭打ちになったり色々変化があるのは事実。俺がまだネット関連で卒論を書こうなんて画策してた(!)頃に教授に言われた話なんですが、やっぱりネットというかデジタル技術はまだ新しいものだし進歩も早いので、それに連なる哲学、倫理、社会学も、なんにせよそういった本は2、3年後にはどうしてもすぐに時代遅れになるので参考に出来るような書籍は数少ないのだとか。私自身2chを見始めたのは2001年ですが、その頃とは見方も変わっちゃいましたしねえ。今では決まった板しか見てないし。これは主観的なものなんですが、なんとなく当事者以外は「お騒がせ者」2chに世間も内部も慣れちゃったという気もするんですよね。勿論規制とかなんとかはこれからなんでしょうけど……いい意味でも悪い意味でも、2chがこれ以上世間を騒がすようなことってないような気がします。緩慢に衰退していってる感じ。明日にも閉鎖という可能性がありつつ、10年後にもちゃっかり残ってそうですが。


なんか本の感想全然書いてないですが、まあそんな間違ったことは書いてないと思いますよ。ただ2ch関連の本ももう随分な数が出た今読んでも、そう目新しいことは書いてないかも。ひろゆき宮台真司との対談で相手ばっかり鼻息荒くてひろゆきが飄々としてる辺りはらしいなあと苦笑しました。