趣都の誕生 萌える都市アキハバラ/森川嘉一郎/幻冬舎

趣都の誕生 萌える都市アキハバラ


ヴェネチア・ビエンナーレなるもので海外にオタの恥ずかしいところを晒そうとしたり、色々忙しい人。オタには少なくとも村上隆ほどには嫌われてないと思いますがどうなんだろ。つうかこの人エヴァ謎本なんて出してたのか。今さら読む気になれんけど。
最近この手の本を選ぶ基準が理屈が正しいかどうかでなく、面白いかどうかになりつつあります。そういう視点で見ると、建築学から見たオタク考察ってのは新鮮で(当時としては)よかったです。何故PCマニアはアニメ絵の女の子が好きなのか、という今まで触れられそうであまり触れられてこなかった疑問に取り組もうという試みも、航空機デザインとオタの関係も興味深い。でも多角的に見てる分、逆にそれぞれの話はやや詰めが甘かったような気も。結局、<未来>を喪失した若者が何故アニメやゲームに走るのかそこのところがよく分からなかった。

つうかこの人本人はキャラクター産業を日本の新たな強みとするお上に協力してるようだけど、この本を読む限りその手のものは海外に輸出するのに向いてるようには見えないのがなんとも。