2008-05-01から1ヶ月間の記事一覧

キマイラ・吼(7) キマイラ涅槃変/夢枕獏/朝日ソノラマ文庫

夢枕獏は、精神的にも肉体的にも強い人間を描く一方で、弱い人間、間違った人間を描くことを忘れない。この巻では、岩さんやよっちゃんといったキャラクターがそうだ。彼らを見つめる夢枕獏の視線は、とても優しく、切ない。強い人間も弱い人間もどれも作者…

Kanon〜雪の少女〜/原作:Key 清水マリコ/パラダイムノベルス

最近清水マリコづいてきたので、以前から興味はあったノベライズに手を出す。……基本的な展開は原作通り。あのメッセージウィンドウに収まりきらない、或いはグラフィックがある分必要のない情景描写とかをちょこちょこ追加してる感じかなあ。祐一の心情描写…

KITE LIBERATOR

元々梅津泰臣作品に脚本の妙とかいったものを期待してはいないけど、にしても、これはなあ……。普通に人対人のガンアクションでいいのに、宇宙食のカレーで生まれた怪物とか出しといて、あの「次回に続く」ラストは……。巻数表記なかったのに、制作途中から続…

おまかせ精霊(1)/青木もあ

他力本願な人間だけが召喚することのできる精霊との交流、とかなんとか。 ラノベで読みたい設定だなあ、と思った。

煙か土か食い物/舞城王太郎/講談社ノベルス

『赤朽葉家の伝説』の翌日で小説体力が落ちてる時に読むものではなかったなあ。疲れた。

虚人たち/筒井康隆/中公文庫

登場人物が全員、自分たちのことを虚構のキャラクターだと理解している話。泉鏡花賞受賞。小説体力が落ちてる時に以下略。

おいしいコーヒーのいれ方(3) 彼女の朝/村山由佳/集英社文庫

姉萌え童貞小説論の題材としてはかなりいいとこまで行ってるとは思うんだけど、時々出てくる女性作家っぽさがなあ……。

楽園の魔女たち 〜ハッピー・アイランド〜/樹川さとみ/集英社コバルト文庫

自己啓発セミナーと悪徳医師と。

空ノ鐘の響く惑星で(2)/渡瀬草一郎/電撃文庫

ヒロイン、寝取られポジションだよなあとか読みながら考えた。幼馴染 is NTRクイーン。こんなことばっかり思いつくのはルサンチマンの産物だろうか。

らせん/鈴木光司/角川ホラー文庫

10年前に『リング』を読んで面白かったけど、タイミングが合わず手にとることのなかった続編。面白かった。読んでいる内に、10年前の記憶が徐々に徐々に再現され、上書きされていく。ただ、あのオチはどうしても同時期の『パラサイト・イヴ』を連想してしま…

エナメルを塗った魂の比重 鏡稜子ときせかえ密室/佐藤友哉/講談社ノベルス

結局この人は岩男潤子が好きなのか嫌いなのか。

六枚のとんかつ/蘇部健一/講談社文庫

言うほどアレでもない気がするのは自分が富士ミス読者だからか。まあ良くも悪くも下らないなあ、とは思うけど。

バッカーノ! 1931 鈍行編/成田良悟/電撃文庫

気がついたら前巻から4年くらい空けてた。登場人物が少し多くて読みづらいかも……。

陰からマモル!/阿智太郎/MF文庫J

自分はアニメ⇒漫画⇒原作という順番で作品に触れてきたんだけど、ここまでどれも違和感がないメディアミックスは珍しいなあ。漫画、アニメが原作に忠実にやってることも大きいんだろうけど、阿智太郎の作品には小説に依拠しない魅力があるのかもしれない。

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序

劇場で観た時と比べれば、多少は違和感も払拭されつつあるかな。でも、旧TVシリーズの記憶がこのまま上書きされるのには抵抗したいところ。TV放映ver.とDeathでの新作カットが後半に追加されたビデオver.、そして今回の劇場版とそれぞれ別物として覚えておき…

空の境界 #1「俯瞰風景」

式CV坂本真綾目当てで観た。原作も大概退屈だったけど、これもなあ。『コードギアス』の後に観ると、いやでも刺激の足りなさが。なんでもかんでもモノローグで語らせるなよう。あと、BGMが梶浦サウンドで長回しのカットがやたら多いので、真下作品を観てるよ…

ガッツ&ブラッド 蒸気帝国騒動記/川崎康宏/GA文庫

前巻では川崎作品随一、というかいっそ唯一と言ってもいい堅物系萌えキャラだった副長が、あんなことがあったせいですっかり変わり果ててしまって……。でも、まあ、面白ければこれもアリっちゃアリか。 誰もが出るとは思っていなかった、約2年ぶりの続編にし…

ダブルブリッドⅩ/中村恵里加/電撃文庫

胸のすくようなアクションも、意表を突かれる謎の解明もなく、物語は既に求心力を失っていた。 ―――それでも、最後までちとにくとほねに嘘をつかなかった、という一点において、自分は、この作品を高く評価している。 1巻は、単体で綺麗に完結していた。2、3…

籠の中の15分/秋田禎信

野性時代 第55号 62331-56 KADOKAWA文芸MOOK (KADOKAWA文芸MOOK 56)作者: 角川書店編集部出版社/メーカー: 角川グループパブリッシング発売日: 2008/05/12メディア: ムック購入: 1人 クリック: 3回この商品を含むブログ (3件) を見る 2段組18ページ。「青春…

文藝春秋版桜庭一樹『荒野』の表紙デザインにもにょる

http://item.rakuten.co.jp/book/5600289/ ……え、これで決定なの?思わず画像は開発中のものです表記を探してしまったよ。アニメ・漫画風のイラストが云々とか、自分がファミ通文庫版のミギーのイラストをすげー好きだとか、そういうのを差し置いてもこれは…

『スレイヤーズ』2000万部のおしらせ

185 名前:イラストに騙された名無しさん[sage] 投稿日:2008/05/09(金) 10:58:57 ID:cSwBVE8C 今月のニュータイプのスレイヤーズの広告にシリーズ累計2000万部と載ってた 大台突破してたんだなー 186 名前:イラストに騙された名無しさん[sage] 投稿日…

子ども向けアニメの日常と非日常、人間パートと非人間パート、或いは大友向けと非大友向け

『マイメロ』が4期に入ってマリーランドにメインの舞台を移し、人間キャラがほとんどいなくなったことでがっかりしている大きなお友達もいるのではないかと思うけど、こういうことって子ども向けアニメにはよくあるのかな。 つまり、人間の女の子キャラが可…

ライトノベルめった斬りの『破妖の剣』だったかの解説で、十数巻しか出てないので今から読んでも追いつくのは簡単、とか書いてあって、それってライトノベル独特の感覚だよなあ、と思った。 気温が安定しなくて落ち着かない。というか寒い。 浴室の給湯器が…

楽園の魔女たち 薔薇の柩に眠れ/樹川さとみ/集英社コバルト文庫

楽園の秘密について、最終回の伏線?のようなものがちらほらと。

夜のピクニック/恩田陸/新潮文庫

夕暮れの時には、辺りが暗くなってくるのに疲労が重なって憂鬱になったが、日が暮れてしまうと、逆に少しずつ元気になってくる。自分が新たな世界の住人になったことを認めたからだ。昼の世界は終わったけれども、夜はまだ始まったばかりだ。物事の始まりは…

海を抱く BAD KIDS/村山由佳/集英社文庫

刺激的な題材なのに、どこか行儀のよさを感じさせる不思議。この人の描く男キャラは、なんというか、ちょっと、うーん、という感じだなあ。

キマイラ・吼(5) キマイラ菩薩変/夢枕獏/朝日ソノラマ文庫

半年振りに再開。ああ、『魔獣狩り』も『陰陽師』もいいけど、やっぱりこれだなあ。力を持った者の悲しさ、切なさ。漫画の面白さを目指したらしいけど、少年漫画よりは少女漫画の面白さだよなあ。『オルオラネ』とかの。

フリッカー式 鏡公彦にうってつけの殺人/佐藤友哉/講談社ノベルス

佐藤友哉デビュー作にして鏡家サーガ第一弾。オタク業界に蔓延する妹モノへの皮肉とかどうたらこうたら。ファウストのあの辺の人、という想像に違わぬ雰囲気だった。

空ノ鐘の響く惑星で/渡瀬草一郎/電撃文庫

今のところはまあ、フツーのファンタジーかなあ……。他の王位後継者っぽい人たちが全員問題アリなのに主人公に一点の隙もない辺りがちょっと嫌な感じ。

赤朽葉家の伝説/桜庭一樹/東京創元社

若者らしさとは、なんだ?無気力と憂鬱こそ、若さという病ではないだろうか。行く手は茫洋として、やらなくてはならぬことばかり多い。霧に包まれた小船にのっているような、こころもとない季節。それがわたしの感じた十代という時間であった。 発売直後に購…