2007-01-01から1年間の記事一覧

ARIEL(5)/笹本祐一/朝日ソノラマ文庫

修学旅行で京都へ。一つの話で丸々1冊使うのは初めてかな。1巻にも並ぶドタバタ感満載で面白かったけど、この人ひょっとして事態を収拾するの下手なのかな……?とも思ったり。

家族八景/筒井康隆/新潮文庫

人の内面を容赦なく抉り出すという辺りに、アニメ『妄想代理人』を連想した。そういえば、あれの監督の今敏は『パプリカ』で筒井作品を手がけているし、どこかで『家族八景』について語っているところも見たような気がする。 はてなの説明でヒロインが萌える…

マンサーチャー・シリーズ(1) 魔界都市ブルース1 妖花の章/菊地秀行/祥伝社ノン・ノベル

色々趣向は凝らすものの、女たちを助けるためにせつらが糸を奮う、というのはどれも変わりなく。水戸黄門のようなテンプレ。いや、ここはやっぱり『仕事人』と言った方がいいのか。しかし、菊地センセ噂どおり人妻の尻がお好きですね。

ウルフガイ別巻1 狼男だよ/平井和正/ハヤカワ文庫SF

アダルト・ウルフガイ1冊目。ヤングの方に比べると愛嬌ある主人公の一人称が馴染みやすかった。でも、口が軽くなった分お定まりの人類批判を二度、三度と繰り返すようになったのはマイナス。

デルトラクエスト#48「親友デインの正体」

デインがとうとう本性を表し、その一方ジャスミンは負傷したジョーカーから衝撃の真実を聞かされる。うおークライマックスに相応しい盛り上がり。デイン=オルは、砂漠の化け物ほどの生理的嫌悪感は無かったけど、このスタッフらしくうねうねといい動きを見せ…

しゅごキャラ!#9「藤崎家の七不思議!?」

今までも原作のよさを十分に生かしてたと思うけど、今回は日舞とか犬神家の一族とかギャグのお遊び満載で完全にアニメスタッフがお話を自分のものにしてた感があった。提供のあむちゃん百面相も分かってる。友情話もきっちりやって、完璧。脚本はきんげつり…

夏の魔術(3) 白い迷宮/田中芳樹/講談社文庫

考えてみたら、今まで3巻とも骨肉の争いばっかりだなあ。来夢もみなしごだから、その辺りをテーマに据えていることは明確なんだけど、2回続けて権力者の花嫁として狙われるネタはどうかと思わなくない。そういやこれって男女を逆にするとまんまハーレムラブ…

夏の魔術(4) 春の魔術/田中芳樹/講談社文庫

……結局、自分に田中芳樹は合わないのか、ということを再認識させられたシリーズではあったなあ。思い出したように救出された1巻の面々とか、何のためによく出てきたか分からない亜弓とか、哀れ今回の引き立て役になってしまった藤崎君とか、うーん。あと、終…

限りなく透明に近いブルー/村上龍/講談社文庫

ねえリュウ、今どこにいるのか教えてよ。どこ走ってるのかわからないのよ。よく見えないし、ねえちょっとまともに考えてよ。死ぬかも知れないのよ。あたしさっきから死ぬことばかり考えてるわ。どこにいるのよ、リュウ。あたし達どこにいるのか教えてよ 全て…

舞姫・うたかたの記/森鴎外/角川文庫クラシックス

旅先で出会った娘に惚れて……という、『伊豆の踊り子』とか『雪国』とかそこら辺の話だと思っていたら、なんだか意外な結末に。

夏の魔術(2) 窓辺には夜の歌/田中芳樹/講談社文庫

漫画やアニメのヒーローが活躍するには現実という舞台は法律や常識といった制約が多すぎる。でも、フィクションに馴らされた読者は割り切って色んなことをスルーする。例えば、世界の命運をかけた決戦のさなか、街中で何かを追いかけている、あるいは何かに…

甘い蜜の部屋/森茉莉/ちくま文庫

モイラを生むと同時に死んだのはあれの倖せだった。俺の恋人に乳を遣って醜くなって行くのがあれの役割だったのだ。 物心つく前に母親と死別し、父親の溺愛を一身にその身に受け、我侭にモイラは育ってきた。モイラはその生まれ持った美貌と無意識の媚態で、…

少女小説家は死なない!/氷室冴子/集英社コバルト文庫

あたしはこれでも大学では国文学を専攻してたんです。志賀直哉とか国木田独歩とか、これぞ近代日本文学の神髄!みたいな作家の研究やってて、せっせこ作品読んでたんですけど、どうも今ひとつ、のれないんですよね。そろいもそろって根の暗い主人公ばっかで…

泣き虫弱虫諸葛孔明/酒見賢一/文藝春秋

この作者らしい、軽妙で、おちゃらけた語り口の『三国志』だった。多分、この国で最も多く流通している『三国志』の形態の一つである吉川英治の小説を読んだ時にも感じた疑問というかツッコミ……仁義の人仁義の人と言われているが、色んな派閥の人のところを…

ReadMe!更新終了

http://readmej.com/news/a.2007-1117.html 調べてみたら、以前のサイトが登録されたまま放置されてて申し訳ない気分に。まだ単体の個人サイトが指標になり得る頃の産物だったなあ。読我新聞さんのところでその日の株価上下のニュースを見るのが楽しみでした…

12月の文庫・コミック発売予定

12/05:田中メカ「 キスよりも早く(2)」asin:9784592184720 12/07:加地尚武「福音の少年 GOOD NEWS BOY 王立図書館十字軍(仮)」asin:9784199051760 12/07:板垣恵介「グラップラー刃牙 完全版(1)(2)」asin:9784253213516、asin:9784253213523 12/07:原作…

読了リスト

風の大陸 第六部 双影の宮殿/竹河聖/富士見ファンタジア文庫 風の大陸 第七部 祭礼前夜/竹河聖/富士見ファンタジア文庫 風の大陸 第八部 天命の大地/竹河聖/富士見ファンタジア文庫 風の大陸 第九部 天命の時/竹河聖/富士見ファンタジア文庫 夏の魔術/田中芳…

『エクセルサーガ』の住吉は、わりとオタクの理想。趣味に金をつぎ込めて、時間に余裕がありそうで、理解のある友人もいて、その手のことで頼られることもある。『げんしけん』のコーサカみたいな超人とも限りなく遠いし、明るく積極的な、みたいなのとは違…

魔王伝(1)〜(3)/菊地秀行/祥伝社ノン・ノベル

変わったヒーローなんぞゴロゴロしているご時世です。ニヒルだの、女に弱いだの程度じゃ一発でつまらないと言われてしまいます。 そのかわり、ジュブナイルの経験から言って、ここさえ乗り切れば、つまり、読者が容易に感情移入できるヒーローさえ造形できれ…

ねらわれた学園/眉村卓/角川文庫

表題作と、「0からきた敵」を収録。表紙は、実写映画で主演を務めた薬師丸ひろ子のどアップ。『タイム・リープ』のアレは、この頃からの角川の伝統だったのだなあ。小説を売るための映画。映画を売るための小説。アニメを売るための小説。小説を売るためのア…

風の大陸 第九部 天命の時/竹河聖/富士見ファンタジア文庫

アステ・カイデ編の序章、というよりアドリエ編の終章。しかし結局マレシアーナ様は特にお咎めなしかい。小悪党に相応しいラストを飾るなりなんなりしてほしかった。

なんて素敵にジャパネスク(4) 不倫編/氷室冴子/集英社コバルト文庫

瑠璃姫が、明らかに不倫の二文字にぐらいついてるのが、見てて楽しい。男の目から見て、ああいう言動が嫌な感じにならないようにするのも、やっぱり作者の腕の見せどころ、という奴でしょうか。高彬に同情する気持ちは、あるにはあるんですけどねー。 そうい…

ウルフガイシリーズ(1) 狼の紋章/平井和正/徳間書店

ちょっと表現が直截的過ぎるかな、という気はした。 巻末に角川春樹が解説を書いていてびびる。

友達・棒になった男/安部公房/新潮文庫

『友達』『棒になった男』『榎本武揚』の3編の戯曲を収録。正直言って、よく分からなかった。 ちょっぴり、種なんかまいたって、烏の数の方がずっと多いんだよ。責任というのは、まいた種を刈りとることなんだ。忠義でも、種まきでもいいけど、自分の思想に…

月と貴女に花束を(3) 鬼神猛襲/志村一矢/電撃文庫

何がつまらないと言って、アクション描写がつまらない。

トライガンマキシマム(13)/内藤泰弘

ホモとオカマが、既に人間離れしてるとかいうレベルじゃないがなこれ。延々と続くバトルバトルバトル。

ヒャッコ(2)/カトウハルアキ

なんで虎子主人公のハーレム漫画みたいになってんだ。でも、女の子の仲良しさ加減が適当なレベルで、これはこれでよし。 なんで虎子主人公のハーレム漫画みたいになってんだ。でも、女の子の仲良しさ加減が適当なレベルで、これはこれでよし。

GUNSLINGER GIRL(9)/相田裕

一期生レギュラー、事実上の初の殉死。と言っても、設定からすればむしろ来るべきものがようやく来たか、という感じ。

○本の住人(2)/kashmir

萌え4コマの定番ネタとこの作者の人独特の味が化学反応を起こして、これはこれで、と思えるようになってきた。

月と貴女に花束を(2) 妖龍の少女/志村一矢/電撃文庫

ラブコメ分が足りない。前巻ではラブコメ:バトルが4:6ぐらいだったのが、今回は2:8くらいでがっかり。