ねらわれた学園/眉村卓/角川文庫

ねらわれた学園


表題作と、「0からきた敵」を収録。表紙は、実写映画で主演を務めた薬師丸ひろ子のどアップ。『タイム・リープ』のアレは、この頃からの角川の伝統だったのだなあ。小説を売るための映画。映画を売るための小説。アニメを売るための小説。小説を売るためのアニメ。


体制派の生徒会の横暴と、それに抗しようとする息子。なだめようとする母親と、むしろ煽ろうとする父親にどこかしら学生紛争の名残を感じたのは、錯覚だろうか。ほらあれ、宗田理。あの人の書いたジュブナイルと同じものを感じる。