主人公を攻略?するエロゲ

もう言い尽くされたことではあるんだけど、『ONE』とか『秋桜の空に』とか『それは舞い散る桜のように』とか、構造が似てるよなあ。中盤でヒロインに関しての問題は解消されるんだけど、結局のところゲームを通しての問題は主人公の方にあるから、どのヒロインのルートでも最後には同じ壁に突き当たる、ってのが。どっちかというと、ヒロインは主人公の問題に立ち会ってどういうリアクションを返すか、っていうことのバリエーション?を揃えるためにいる、って見方も出来るのかなあ。あれかな、エロゲ主人公は他人の問題を解決するのに疲れちゃったのかしらん。

  • ONE:主人公は永遠の世界に旅立つ。他人の記憶からその姿は消える。ヒロインのみがその存在を覚えている。やがて主人公は帰還し、ヒロインと再会する。
  • 秋桜の空に:主人公がそれまでの記憶を失う。周囲の人は覚えている。主人公は海外の病院に入院するという形でヒロインたちから引き離される。数年後、記憶は戻りヒロインと再会する。あるヒロインのシナリオでは、記憶を失ったままの主人公と再会し、それを取り戻すまでの過程(最も、その努力の賜物という感じではなかったけど)が描かれる。主人公がそういうことになった原因がメインヒロインであるすずねえシナリオで一応説明されている。
  • それは舞い散る桜のように:ヒロインがそれまで築いた主人公との関係を忘れる。ただし、ゲームスタート以前の記憶は残っていて、主人公には特別でない知り合いの一人として接する。主人公と周囲の人間は二人の関係を覚えている。やがて彼女は記憶を取り戻し、主人とよりを戻す。


まあ、こうして見ると、同系列といえど結構違いはあるんじゃないかな、と。つーか同系列なのかそもそも。理不尽な別れ→再会、という風に単純化すれば同系列だけれど。


あと、この手の作品って、ヒロイン攻略→別れ→再会の内、ヒロイン攻略で費やした時間ってのがきわめて重要で、それによって主人公は別れを乗り越えてヒロインと再会するのであって、別れ→再会は予定調和、じゃないけど、記憶を取り戻すために頑張ったりとか、そういうのあんまりないのかなーとかも思いました。