必殺お捜し人(7) 紋章の秘密/小林めぐみ/富士見ファンタジア文庫

紋章の秘密―必殺お捜し人〈7〉 (富士見ファンタジア文庫)


貴族である幼なじみ男女の結婚をぶち壊す、というエンゼルハートクラブにあるまじき依頼。もしくは、ラストエピソードの序章。


前巻での「捜し屋が人や物を見つけても誰もが喜ぶとは限らない」という教訓はちゃんとウィルたちの中に根をおろしてるみたいで、よかったよかった。特に事が結婚となると、問題は単純じゃないからなあ。二人の結婚を決めた親たちは、地位も名誉もあるのに子どもっぽさが残ってたり、三人組にも同情的だったりと愛嬌があって、そういった思いをさらに加速させる。子どもの頃を知ってる相手、というのは年をとっても何かと厄介であることだなあ。一方で、ウィルの初恋(?)の相手であるルミニタはこの時点ではあまり特徴がなかった。