『スレイヤーズ』と萌え文化とお色気路線

原作『スレイヤーズ』は「萌え」っつーとちょっとイメージ違う(リナ×ガウとかゼル×アメといったカップリングに萌えてるお姉様方はいたけど、まあそれはあくまで二次創作的なものということで……)けど、お色気路線はそれなりに踏んでたよね。表紙の乳首が浮き出てるイラストとか。口絵のリナ&ナーガの下着姿とか。すぺしゃる1話目の水浴びシーンとか。頑張ってたのは神坂一より主にエロ漫画家出身であるあらいずみるいだったけど。『スレイヤーズ』が今風の萌えアニメになってしまったら〜というようなことを言ってる人は、そこら辺をどう認識してるのかな。みんな、あの表紙に手を出すのを躊躇していた過去を忘れてしまったんだろうか。アニメでは原作より幅広い層を意識してたからかそこら辺を漂白しちゃってから、覚えてないのかな?


どうも、あの作品に触れた時期が、自分も含めて思春期以降の人と、まだ思春期に到達していなかった人の間では、そこら辺の認識に結構なギャップがあるような気がする。後者の人たちは、各所の反応を見てるとこの作品にまつわる黒歴史とかも全くなく、新作も屈託なく楽しみにしてるような感じ。


閑話休題。お色気路線に関しては『オーフェン』も同じで、はぐれ旅2巻の口絵だったりとか、マジクがクリーオウの下着をかぶってたりだとか……というのは冗談だとしても、まあそういった要素がないわけではなく。


それでもやっぱり自分としては、萌え文化って美少女ゲームもしくは少女漫画からの流れのが強いって認識で、上に挙げたのはあくまで少年漫画からの系譜であって、「ラノベに萌えなんて以前からあったろ」と言われると少しもにょるところがあって。……なんだろな、「誰が脱ぐか」が重要なのかが萌えアニメとか萌え漫画とか言われてるもので、脱ぐことそれ自体が重要っつーのはただのお色気要素、というか。いやまあ、言葉のニュアンスの問題に過ぎないんだろうけど。『天地無用』とか『獏れつハンター』『MAZE』とかのあかほりさとる路線もハーレム物でお色気があって、ってのは確かだけど、即萌え文化ど真ん中の代物かと言われると、やっぱりちょっと違う気がするんだよなあ。