『あいつがそいつでこいつがそれで』第11〜13節(第117〜134回)感想まとめ最終回
第11節。登場人物はオーフェンとコルゴン。
- ここでコルゴンが魔術士の憂鬱に陥っていることが判明。ユイス・エルス・イト・エグム・エド・コルゴン・サンクタム・メランコリー。
- 銃弾を避けるとかいつから魔術士オーフェンはファンタジーになったんですか!
- 鉄の柳の鉄じゃないけど、あのうざったい髪を引っ張ってぶちぶちっと行くかなんかすればわりと楽に攻略できそうな気もする。
- 魔王、特別製のブーツ履いてなかったっけ。それを踏み抜くとか、どんだけだ。
- 「が、こいつはそもそも予測を捨てていた――どうでもいいことだ。考えていたことはひとつ。今、腕の内側に敵がいる。己の身の丈で責任を果たす。手のとどかないところを、手のとどかないまま怒るのではなく。それだけだ。」魔王術よりも拳。『エンハウ』に通じる距離の話。
第12節。登場人物はクリーオウとレキ。
- 女の子を縛って放置してどっかに行く男。こんな趣味まで同質で正逆だったのかあの二人。
- コルゴンの辞書に「敬意」なんて単語があったとは。
- 「準備ができてるかどうか、分からなかったのは、これだったんだ」クライマックスに相応しい嗚咽。本編でなら絶対に吐かなかったであろう台詞よね。感慨深い。
- 『大久保町は燃えているか』のラスト的な終わり方を幻視した。
- BGM:マメシバ。
- 要所要所で誰かの名前を呼びかけるシーンが多いのは、この不定期連載のタイトルと関係があるんだろうか、と思ったり。
第13節。エピローグ。登場人物はオーフェン、クリーオウ、レキ、キース、サルアもしくはメッチェン、地人。
- 「スクルド号」に関しては、ああいうことがあってよくそういう名前をつけるなあ。キムラック難民への配慮かしら。
- 4月1日分更新に相応しい男が登場。意外にまともな会話をしていた。しかし、たった3行の台詞であいつだって分かる辺りキャラ立ちが半端じゃないよな。良くも悪くも、無謀編を代表するキャラクターだった。
- そいつは少しも休まなかった。海水を飲んだのか咳き込みながらもずぶ濡れで起き上がり、声を張り上げた。「お前が、好きだぁぁぁぁっ!」
- いやそこは殴れよ!ていうか魔王の第一声が、なんか、んもー、なんだその態度。ニヤニヤしつつも腹立つなー。でもニヤニヤが止まらんなー。
- 年上の女にはいいように利用され、年下の女には振り回される運命だった魔王は何処へ。
- 『背約者(下)』『扉(下)』に引き続き!最後の最後で!あいつらホントいいとこばっか持ってくなー。
- 「Period 3 implies Chaos」でぐぐったらカオス理論関係がぞこぞこひっかかった。というかそのまま「第3部はカオス」ってことか?
終わってみればやはしコルゴンとクリーオウとオーフェンの話だったなあ。他のは基本的に全部おまけ。秋田は基本的にもっと書いて!てところで切るよなー。元々このエピソード自体がなっがいエピローグみたいなもんだったけど。でも当事者間での話はちゃんと完結してる。そういう意味で、思わせぶりな謎をばら撒くだけばら撒いて回収しない、というエヴァ以降流行った手法の一つとして成功してる、と言えるかも。言えるか?
- ハングル版『カナスピカ』。
- 「日本語できる人うらやましい」に同感。しかし自分の考える「日本語できる」と秋田のそれとは全然レベルが違うんだろうなあ。てか『火の粉』を高校生で書いた人が日本語できないとか何言ってんだ、って感じだ。
- 海外のamazonを「yoshinobu akita」で総ざらいしてみた。沢田一の漫画版オーフェンはあっても小説は見当たらなかった。
- 「the cute and clumsy Cleao, who's intent on meddling with Orphen's love life.」とかこっちがニュアンス分かってないだけかもしれないけど、ちょっとどきっとする一文だ。
- 「an older sister of one of the kids, who is presented as a potential wife,」とか。
- 秋田禎信『ベティ・ザ・キッド』を担当するニトロプラスのイラストレーター山田外朗はグラフィッカーのDr.ようかんという人らしい。
- 秋田家の猫って衛藤ヒロユキの猫に似てる気がする。
- ひょっとして、と思うのだが。秋田はストパンでも観たんだろうか。いやこの時期にクロステルマンがどうとか言うから。ザ・スニにノベライズも連載されてるし。
- もうすぐ40のおっさんが疲れ気味のOLみたいな趣味(偏見)を見せてるのにいらっときたので、次のサイン会があれば猫グッズを贈り殺してやる所存。