2008-03-21から1日間の記事一覧

遠まわりする雛/米澤穂信/角川書店

理屈と膏薬はどこへでもつく あまーーーい!このシリーズって恋愛ごとに関してはもっとこう、上品というか、奥ゆかしく描写していくもんだと思ってましたが、ここに来てド直球が。むしろ今までが控えめだっただけに、表題作のあのラストには悶えました。少々…

シンデレラ迷宮・シンデレラミステリー/氷室冴子/集英社コバルト文庫

フィクションが現実を侵蝕する、という話は幾つか読んできた。けど、現実がフィクションを侵蝕する、というのはこれが初めてだった。 感触としては、「目覚めたらそこは異世界だった」系の異世界往還型ファンタジーに近いのかな?但し、主人公が迷い込んだの…

サザエさん 「カツオ昭和ロマン」「いつまでも女学生」「フネさんから一言」

雪室脚本の一本目。昭和のロマンを絵画として描きたい画家が、カツオの姿にそれを感じ、絵のモデルを頼む。この時点で、「その物言いからするとサザエさん世界って既に昭和じゃないのか……?」という疑問が生じるんだけど、完成した絵がアニメ初期、というよ…

秋田禎信『誰しもそうだけど俺たちは就職しないとならない』書店に並ぶのは4月1日頃&『カナスピカ』が入試問題に使われたらしい

『誰俺就』のこと http://www.toenta.co.jp/dare/index.html http://dareshimo.cocolog-nifty.com/blog/2008/03/post_308c.html http://dareshimo.cocolog-nifty.com/blog/2008/03/post_15f9.html サイン会は4月上旬に東京で、サイン本販売は他に札幌、名古…

ザ・スニ読者が選んだ このSFがスゴイ!

http://www.bumbunker.com/?date=20071005#p02 2000年時点の。SF業界とライトノベル業界がどうこう、って話が一部で盛り上がってて思い出した。当時はこれがザ・スニ読者にとってのSFなのかい!と怒られたり呆れられたりしてた気がするけど、『ラグナロク』…

ファンタジア長編小説大賞受賞作のイラストの変遷を見てて思ったこと

http://mubooknavi.fc2web.com/lihp/p-jushou3.html 第8回辺りではっきり様変わりしてるのかなーと。第6回はいのまたむつみ、米田仁士、戦部遥、沢田一。第7回は鈴木理華、幡池裕行(と小河原亮)。これが97年刊行の第8回になると針玉ヒロキ、七瀬葵、森山大…

富士見ファンタジアの黄金期は、大雑把に三つの柱に支えられていた

気がする。すなわち、 主に自前の新人賞で発掘した作家が書く(出自とか作品としての形態とかが)普通の小説 スレイヤーズすぺしゃる〈30〉白銀の弾丸 (富士見ファンタジア文庫)作者: 神坂一,あらいずみるい出版社/メーカー: 富士見書房発売日: 2008/01/19メ…

「おっ」と思ったライトノベルの冒頭を挙げてみる

元ネタはこれ。リンク先ではいわゆる名文を挙げてる人が多いけど、こちらは自分の趣味が出たのか、あんまりそういうものはない。 辻斬りのように男遊びをしたいな、と思った。ある朝とつぜんに、そして五月雨に打たれるように濡れそぼってこころのかたちを変…

「メロンっていうくらいだから巨乳同人に特化すべき。とらのあなはけものっ娘オンリーで」うううn 幼い頃から愛してきた弟を他の女(主人公)に掻っ攫われて嫉妬の余りその女を亡き者にしようとするんだけど意外と抜けててますますドツボに嵌っていくアイシ…