801の人向けだから見ないという人たち、普通の人にも見てほしいという801の人たち

(タイトルが二転三転してすいません)


おお振り』の感想読んでて、女性の人の……というか、801好きと公言してる人のサイトでは、「こんな私ですが、おお振りは普通に楽しんでます/広く世間に受け入れられてほしいです」みたいな前置きをしてる人が多くて、なんか大変だなあと思った。自分が見た範囲だけかも知んないけど。男の場合、そういうことあんまし気にしないで、自分の趣味丸出しで楽しむんじゃないかな。801好きと公言してる時点で、ある程度ああこういう見方してるんだなあって思われちゃうのが嫌だから、とか?801の人に受けることと801の人(だけ)向けであることはあんまり関係ないような気もするのだけど、この作品はまあ作者も女性で、絵柄的にも柔らかい感じだし、みんな仲が良いということに重点が置かれてるので、そこのところがネックといえばネックなのかなあ。よく言われる台詞回しとかも、気にしようとしなければ特に気にならない(まあ逆に、意識しようと思えばいくらでも意識できるってことだけど)、ちょっとした誇張表現くらいに受け止められなくもないと思うのだけど、世間はそうではないみたいで、ギャップを感じる……。


例えば、百合好きの男が『マリみて』を「私は百合大好きだけど、この作品はこういうの抜きにしても面白いです!」とか言ってるのはあんまし見ないよなあ。いや見ないこともないけど、『おお振り』のそれほどは。例えとしては、萌えオタを標榜してる人が「自分は萌えオタだけどこれは萌えとかじゃないんです!」っていう方が分かりやすいのかな。他に、似たような事例だと……『こどものじかん』の受容のされ方、とか?世間ではロリペド漫画としての側面ばかり取り上げられてるけど、これは教育問題を克明に描いた漫画なんです!というような。いやあれもどっちかというと「世間ではこういう見方が多いけど俺はこういう見方をしている」というバランスのとり方なので、ちょい違うかな。『おお振り』好きの801の人たちの場合、自分たちは自分たちの楽しみ方をするけど、普通に野球漫画としても楽しむし、当然世間にも普通に受け止められてほしい、っていう感じ……なのかなあ?元来の性向の違いか、歩んできた歴史の違いか。


801……というか、女性向きと思っていたけど実際見てみたら面白かったという作品は、近年ではまず『ホスト部』、個人的には『ヤマナデ』なんかも外せないけど、どっちも結構原作から雰囲気を変えてきているので(そのせいか、原作はあまり合わなかった……ノリが)、これはあんまり参考にならないかな。でもまあ、腐女子向けと言われようと見る人は見てるので、あんまし心配いらないんじゃないかと思う。まあ気遣いしないよりはした方がいいんだろうけど。


つーかまあそもそも、801=女性向(女性向=801というわけではないけど)という考え方がここ5、6年色んな人を見てく内に薄れてきてるんですけどね。


おおきく振りかぶって (1)

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