ラノベおぶじいやー

荒野の恋〈第1部〉catch the tail (ファミ通文庫)小説 エマ (1) (ファミ通文庫)刃を砕く復讐者〈下〉―封仙娘娘追宝録〈9〉 (富士見ファンタジア文庫)


去年、「推定少女」「砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない」で話題をかっさらった桜庭一樹は、今年も精力的に活動。2005年の私の読書活動は、この人を中心に回っていたと言っても過言ではありません。「GOSICK」シリーズの他に、ファミ通から「荒野の恋」、ハヤカワから「ブルースカイ」、東京創元社から「少女には向かない職業」を発表。「野性時代」に連載中の作品は、角川からハードカバーで出るのかな。ある意味少女物の集大成っぽい「ブルースカイ」を書いてしまった今、どうやってこのテーマに立ち向かっていくのか。個人的には佳境に入っている「GOSICK」を優先させてほしいところではあります。


書経験が薄い頃の私(いや、今も薄いんですけど)を「ドラゴンクエスト」ノベライズで楽しませてくれた久美沙織は、「小説エマ」でまたしてもやってくれました。玉石混淆のライトノベルの中で、ノベライズは特に地雷原とされてるけれど、実力のある人がちゃんと仕事すればいいものはできるんだなあ。


そして、上巻から実に5年ぶり、「封仙娘娘追宝録 刃を砕く復讐者(下)」の刊行。私も沸いた。スレも沸いた。みんな沸いた。そしてその、上巻以上に衝撃的な結末に「またこれで5年待たされたら」と怯えた……。

漫画おぶじいやー

天体戦士サンレッド 1 (ヤングガンガンコミックス)監督不行届 (Feelコミックス)かしまし 2―ガール・ミーツ・ガール (電撃コミックス)


相変わらずアンテナが低い一年でした。


くぼたまこと天体戦士サンレッド」は、個人的には今年一番の収穫。「ぷりん帝国」はあれからずっと探しているのですが、いまだ見つかっていません。新装版、大都社辺りから出ないかなあ。でもまあ来年1月早々2巻が出るようだし、楽しみ楽しみ。


ゆめりあ」コミカライズから好きだった桂遊生丸は、今年も「かしまし」AIR」と注目2タイトルをコミカライズと、精力的に活躍中。前者は、原作あかほりさとるのイメージに合わない作品、という評価を得ているようです。来年あたり、オリジナル作品をやってくれないかなあ。


安野モヨコ「監督不行届」は、考えてみれば「電車男」の一歩先も二歩先も行ってたなあ。まああっちはどっちかというと脱オタ物の印象が強かったのに対して、こっちは嫁をオタに染め上げちゃう、というある意味対極の内容なんだけれど。オタを見世物にする、という点ではどっちもあるんだけどこっちのが好印象なのは、作者自らも見世物になろうとしてるからでしょうか。


さんりようこB型H系」は、久々に買った四コマ。ぶっちゃけネタが光ってるわけじゃないんだけど、安心して読める作り。一応ストーリーがあるので延々と続けるわけにはいかないんだろうけど、しばらく追ってみます。


岡本倫エルフェンリート」は、堂々の大団円。1人の控え目で、ちょっとお茶目な漫画家のサクセスストーリーを見てるのが楽しかったです。逆にもう少しやってほしかったのは、アニメアフレコレポ漫画「あにMR」。作者の三次元⇒二次元変換が楽しみだったのだけど……「エアギア」アニメ化で復活しないかなあ。もしくはどっか声優雑誌に移るのも可。もう割と限界くさかったのは藤木俊こわしや我聞」。あの人には原作をつけたほうがいいような気がします。


あとは西川魯介に個人的に嵌っておりました。

アニメおぶじいやー

おねがいマイメロディ Melody1 [DVD]AIR 1 初回限定版 [DVD]巌窟王 第1巻 [DVD]


この日記を見ている人には明々白々だと思いますが、「おねがいマイメロディ」。これにに尽きました。普段から散々褒めちぎってるので今さらどうこうは言わないけど、録画したものをその日の内に2度、3度と見るのは久しぶり。2クール以上の長期作品にこれだけ継続して熱中してるのは初めて。正直、もうこっちが慣れちゃってるので初期の山野辺脚本以上の衝撃を与えるのは難しいと思うけど、クリスマス回くらいの足をすくう芸当ができるなら、このアニメはまだ大丈夫。来年も期待してます。


他は、大体評価も好みも横並び。「巌窟王」は、演出で強引に脚本をねじふせたおぶじいやー。「AIR」は、いたるキャラがそのままで動くという偉業を成し遂げたおぶじいやー。「まほらば」は、癒しおぶじいやー。「創聖のアクエリオン」は、強引なようで意外に綺麗に着地したおぶじいやー。「苺ましまろ」は、幼女おぶじいやー。「かみちゅ!」は枡成おぶじいやー。


次は項目別。アニソン……というかop/edで印象に残ったのは、「月詠」でも話題をさらった新房監督が映像作家としての自分を十二分に出し切った「ぱにぽにだっしゅ!」OP三つ。「マクロスプラス」から続く河森+菅野ようこコンビの「創聖のアクエリオン」OP。絶好調のALI PROJECTが第一期に続いて担当した「ローゼンメイデントロイメント」OP。などでした。こうして見ると、自分のブランド嗜好ってのがよく分かるなあ。


キャラでは、「巌窟王」のペッポ、「まほらば」の棗ちゃん、「SHUFFLE!」のプリムラ、「ぱにぽにだっしゅ!」から学級委員の一条さん……まあ、この辺は完全に趣味なんで。ベストカップルもしくはベストコンビはクロミ様とバク。


現在継続して見ているので面白いのは、「クラスターエッジ」「ガラスの仮面」「ソルティレイ」「蟲師」など。

声優おぶじいやー

巌窟王 第1巻 [DVD]SoltyRei Vol.1 通常版 [DVD]MONSTER DVD-BOX Chapter 1


画像は声優アニメおぶじいやー。


11月頃に書いたけど、せっかくなのでもう1度。今年は主役級より、脇で頑張ってた人が多い気がするのは、自分の見方の問題なのかな。その筆頭が折笠富美子。ノった時の演技は恐ろしい。野川さくらもそんな感じ。代表作である「D.C.」があれだったからなあ……。倉田雅世も同じく。事務所が売り出してる声優はデビュー即主役って風潮がよくないのかな。新井里美は、「まほらば」「Zガンダム」と役幅の広さを見せつけたけど、その後のレギュラーがなかなかないのが不安。


既にベテランの貫禄すらある沢城みゆきに続いて、「マイメロ」の八武崎碧片岡あづさ、「Blood+」の喜多村英梨、「かみちゅ!」のMAKO「かりん」矢作紗友里、「スクールランブル」の小清水亜美エウレカセブン名塚佳織などなど、若手も頑張ってた印象が強いです。と言っても、面子を見ると一昨年、去年辺りから出てきてる人が多いんですが。声優板とか見てると、今人気があるのって20代後半の人が多い印象が強いんで、20代前半にでかい空白があるみたい。第3次声優ブームで入ってきたファンの人たちの年齢もあるんでしょうね。


逆にベテランで個人的にいい仕事をしてたと感じたのは、矢島晶子中田譲治など。はい、どっちも「巌窟王」ですね。去年の若本様もそうだけど、今までも普通にいい仕事してた実力派の人が、若いオタ文化の中で再評価を受けるって流れでもできつつあるのかな。「ツンデレ」という言葉が誕生して一番そのキャラが定着したのは、この人だと思う。


そうそう、個人的には坂本真綾菅野よう子からの独り立ちも外せません。CDアルバムの売上だけとってると、「少年アリス」から1割減という結果。とりあえず、私はこれからしばらくも見守っていきたいと思います。

今月の読了リスト

  1. 蓬莱学園恋愛編 パーフェクト・ラブレター/新城十馬他/富士見ファンタジア文庫
  2. 三国志(4)/吉川英治/吉川英治歴史時代文庫
  3. 神様家族(6) 鉄棒工場/桑島由一/MF文庫J
  4. さむけ/ロス・マクドナルド 小笠原豊樹訳/ハヤカワミステリ文庫
  5. GOSICK Ⅴ-ゴシック・ベルゼブブの頭蓋-/桜庭一樹/富士見ミステリー文庫
  6. 食卓にビールを(5)/小林めぐみ/富士見ミステリー文庫
  7. 小生物語/乙一/幻冬舎
  8. マリア様がみてる 未来の白地図/今野緒雪/コバルト文庫
  9. ズッコケ中年三人組/那須正幹/ポプラ社
  10. キーリⅣ 長い夜は深淵のほとりで/壁井ユカコ/電撃文庫
  11. 蠅の王/ウィリアム・ゴールディング 平井正穂訳/新潮文庫

蠅の王/ウィリアム・ゴールディング 平井正穂訳/新潮文庫

蠅の王 (新潮文庫)


晦日になんでよりによってこんなものを読んでいるんだろうと、ふと我に返ると少しアレな気もしたけど、まあリヴァイアス分を補充したかったのでしょうがない。


タイトルの意味は、まあゲームや漫画でもよく見かける悪魔の偉い人ではあるんだけど、作品中においてああいう姿で出てくるとは思いませんでした。


疑問なのは、子どもたちの中に何故女性が一人もいないのか、ということ。辞書的な意味での「少年」というのは男子も女子も含むわけで、ひょっとしたら特に記述されていないだけで小さな子どもたちの中には女の子がいたのかもしれないけど。性的な暴力を描きたくなかった?単純な暴力の世界だけを描くためには女性は不要だから?何か物語的な意味があったのか。それとも時代的な背景が関係してるのかな。

kanon&AIR スカイ/依澄れい

Kanon & AIRスカイ (角川コミックス)


kanonAIRの同人アンソロジーで発表されていたものを収録した作品集。クロスオーバー物も幾つか。clannadはそういう傾向が薄くなったけど、kanonAIRってヒロインの横の繋がりがゲーム中でほとんど見られなかったから、そういうとこ補完してくれるのが同人の魅力だよなあ、と思いました。


キャラクターも大体イメージ通りだったんですけど、秋子さんはなんか色が薄くて氷の女というか、やたら薄幸な匂いが。髪のほつれ具合とかいかにも未亡人っぽくもあるけど、色気はあんまり感じませんでした。


べ、別にコミケに行けなかったのが悔しくて買ったんじゃないんだからね!