2008-08-10から1日間の記事一覧
『アトラスの魔道士』『聖王都動乱』と続く(?)人情物第3弾。結局最後までズーマがどうしてああなったのかは語られないけど、それによって一層彼の魅力が高まっている。こういう、必要以上に情報を出さないことで逆に読者の想像を煽るやり方が神坂一はうまい…
ぱんつはいてない3巻目。『All you need is kill』の頃から感じていたのだけど、この人の作風ってなんかとてもわざとらしさを感じるのは自分だけだろうか。作り物くさい、とでも言うのかな。なんだろうこれ。無理してラノベを書いてる感がある、とも言える。
脚本家の母親の失踪、浮世離れした少女との出会い。まあ、いつも通り。ラストに至る盛り上がりは嘘シリーズに比べるとまあ少々劣るといえば劣るけど、まー既にこの人の文章自体に惚れこんでるので、大した問題じゃないかな。ただイメージ力にはやっぱり欠け…
京都に住まう狸一家の物語。なるほど自分の想像するダ・ヴィンチとか本屋大賞とかの読者が面白がりそうなイメージとピッタリ合致していた。笑いあり、涙ありで自分も結構楽しめたけど、突出した何かは感じなかった。
『灰羽連盟』などの世界観設定の元にもなった作品。なるほど、これはアニメ化したいと思うかもなあ。それとは別に、80年代的な中流意識、とでも言うようなものが村上作品の根底にはあるように思える。夜の街を車で走る主人公が「何故みんな19時には家に帰っ…
和月伸宏から司馬遼太郎に入り、藤崎竜から封神演義へ、そして井上雄彦から吉川宮本武蔵に入るジャンプ世代です。や、まあ『バガボンド』自体は途中で止まってるんだけど、先日『魔界転生』を読んだ流れで。ああ、あと冬頃に氷室冴子『少女小説家は死なない…
子どもは敏感なものだ。大人には見えないものを見ることができる。子どもの関心は過去と現在のあいだに引き裂かれていない。その焦点はつねに現在へ合っている。 大人と子ども。男と女。持つものと持たざるもの。つまるところいつものミラー。ロリコンが女の…
また智恵子が出てきた。舞台が小田原だし登場人物が大学生だしで、『怪男児』と被る。さておき、九鬼玄三が昔話を始めて、その中で更に大谷探検隊のことが語られて……と、螺旋のように話がぐるぐると深みにはまっていくなあ。そしてここから4年、単行本の刊行…
表題作など歴史小説を中心とした6編を収録。珠玉の短編集、とでも言うべきなんだろうけど、隙がなさ過ぎて言うことない。