太宰のミタカ

所用で三鷹へ。偶然、太宰治文学サロンなるものを発見。先日、『斜陽』(asin:4101006024)を読んだばかりだったので、タイミングのよさにちょっと驚く。……ああ、駅前に「太宰が生きたまち・三鷹」って横断幕が掲げてあったもんな。



でも、どっちかというと「太宰が死んだまち・三鷹」の方がしっくり来る気がするな、なんて。……そういえば、数年前に青森に行った時も、特にこれといった理由もなく太宰の生家を訪れたことを思い出す。代表作しか読んでないし、作風としては好きでも嫌いでもないんだけど、何かと縁があるのかもしれない。


……そんなことを考えながら、吸い寄せられるようにふらふらと入ったサロンを見学。小さな規模の施設で、正直展示に見るべきものはあまりなかったけど、見学者が自分一人だったので、案内役のおばちゃん(地元のボランティアか何かっぽかった)が何かと構ってくれる。ここは今春にできたばかり。元々は太宰でツケでウィスキーを買っていた酒屋で、現在借家になっている2階には時折、太宰ファンからの入居の申し入れがあるとかないとか。今年が太宰の没後60周年、来年は生誕100周年ということで、色々な企画も予定されているらしい。太宰のことを「太宰さん」と呼び、今となってはこんな扱いの太宰であるが当時は入水自殺した遺体の引取りをめぐって色々ごたごたがあったらしい、と声をひそめて語るおばちゃんの様子は、なるほど地元の人だなあ、という感じを受けた。


それと、禅林寺森林太郎の斜め向かいにある墓をお参り。生前、「ここの墓所は清潔で、鴎外の文章の片影がある。私の汚い骨も、こんな小奇麗な墓所の片隅に埋められたら、死後の救いがあるかもしれない」なんて書いてたらしいけど、すごい心酔の仕方だよなあ。時代が時代なら、鴎外×太宰ね!なんて言い出すおねえさんたちがいたかもしれない。入水した玉川上水も行ったけど、現在では水はちょろちょろと流れるばかりだった。



夕食は初の馬車道で摂る。なぜか今まで機会がなかったんだよなー。場所取りが悪かったため、肝心の衣装をじっくり見ることは叶わず。出てきた料理は悪くなかったけど、アンミラなんかと比べても貧乏人が通うにはちょっと高い?正確に比較したわけじゃないから分からないけど。その後、また所用をこなしていたら終電がなくなり、予め指定されていた武蔵境のホテルに宿泊。アニメ観て寝る。


……そういえばジブリ美術館ってまだ行ったことないんだよな。でも今の時期混んでるだろうし、そんなに自由時間なかったし。大体予約制だし。あとは……エヴァオタとしては三鷹市水道局?いや何しに行くんだ。歴代のポスターがずらっと飾られてるとかならちょっと興味あるけど。そもそも水道局なる施設が存在するんだろうか。市役所の一部署とかじゃなかろうか。