ルスキエ・ビチャージ 死天使は冬至に踊る/富永浩史/富士見ファンタジア文庫

死天使は冬至に踊る―ルスキエ・ビチャージ (富士見ファンタジア文庫)


第5回ファンタジア長編小説大賞佳作受賞、この次に『俺の足には鰓がある』を書く富永浩史のデビュー作。中世ロシアが舞台という物珍しさはあるし、作者がそこに愛着を感じてるのは分かるんだけど……それだけといえばそれだけだなあ。文体に微妙な癖があるのと、ストーリーに引っかかりがなくずんずん進むので、話に入っていき辛かった。


作品自体の評価とはあんまり関係ないけど(でもないか?)、本文が200ページ未満ってファンタジア大賞受賞作としては最薄?同期に400P×2の計800ページ以上、後にも先にもこの人だけの上下巻デビューを飾った『龍炎使いの牙』雑賀礼二がいる辺り、両極端だなー。……あ、あと編集部による解説がないのも初めて読んだ。