好きな人間を殺して食うことと、好きな人間とともに生きることの間で葛藤する虎司。ほとんど躊躇するということを知らなかった前巻のやまさんとの比較。これを最初に読んだ時のインパクトは今でも鮮明に覚えてる。ラ板でも言われてたけど、自分の感じる中村恵里加の魅力ってのはこういうことにあるんだよな。各キャラクターが特定の状況下に置かれた時、どう感じ、どう動くか、ということ。ライトノベルらしくアクション描写もうまいとは思うけど、どっちかというと内面的なものを延々と描いてる時のが好き。この巻も、シリーズ構成といった点から見るとストーリーものろくさとしか進んでないし明らかにバランスが悪いんだけど、でも、満足。
