PERFECT BLUE

PERFECT BLUE [DVD]


どっかでこれの感想を最近読んで、見たい気持ちがどうにも抑え切れなくなった。ので、借りてきました。確か98年当時、VHSビデオ(DVDじゃないんですよ、ビデオだよビデオ!)になった時に見て以来。面白かったです。以下つらつらと感想。

  • 冒頭、アイドルグループのダンスの動きが気持ちいい。ハルヒのEDもよく動くなあと思うんだけど、個人的にはこっちのが好きかもしれない。なんだろう、全体的に統制された動きというか。ハルヒのはなんつうか、あそこまで動くとちょっと酔う。
  • オタの描写が生々しい。「どうして日本でサイコスリラーやるとああなるかね」とか。今監督、オタ嫌いっぽい印象があるんだけどなあ。脚本の村井さだゆきの腕か、むしろ外側から見てるからこそか。
  • 全体的に主人公がすごい艶っぽい。私の場合、こういうIGとかに多いようなリアル系の絵柄にエロを感じることってあんまりないんですけど、なんていうか、肉感がすごいエロい。二次元っていうか、フォトショでノイズを除去するよう加工した三次元って感じだ。そういや高校生当時にこれ見て興奮してた記憶がある。そして今でも興奮できる。なんというか、ああいう内容でオタである自分が興奮するというのも非常に業が深い気がするけど、まあしょうがない。
  • あ、演出が「ローゼンメイデン」の松尾衡だ。
  • 雰囲気が、まさに世紀末という感じ。混迷を深めた現代社会とか、そういうのが似合いそう。「これ、インターネットのホームページよ」「あー、最近流行ってるアレ」。今だとさしずめblogか。
  • しかし、この人の作品はいつも誰かが走ってるなあ。特に、主人公が自分の幻想みたいのを追っかけるシーンは、ひらひらスカートを押さえてふわふわと逃げていく幻想に、こけたり誰かにぶつかったり、無様な現実の主人公が対照的で印象的だったんだけど、このシーン担当したの本田雄らしい。さすが。あの見えそで見えないスカートの中身をなんとか見ようとあのシーンをスロー再生した人間が私のほかに日本で5人くらいはいてもいいはずだ。
  • 主人公の声優は岩男潤子なんだけど、監督の制作日記を見てると矢島晶子という線もあったとか。うわ想像つかねえ。
  • しかし、基本的に退屈はしてないはずなのに、間延びしてるような気がするのはなんでだろうか。普段1話30分のTVシリーズばっかり見てるせいか?でも、「妄想代理人」もそう感じたんだよな。親切にお約束を積み重ねてくことでお話を作ってて、繰り返しが多いからか。単純にこっちの視聴体力が減ってるからかもしんない。


今敏の監督作品は全部見たはずだけど、一番よくまとまってると思うのがこの「パーフェクトブルー」、一番好きなのが「妄想代理人」かなあ。ちなみに新作「パプリカ」はというと、現在のところ2007年公開予定。……まだまだ先だ。


つうかこの作品、原作小説にラジオドラマCDに実写映画に、結構関連商品があるんですね。んー、ラジオドラマはちょっと聞きたいかも。