“夕顔” ヒカルが地球にいたころ……(2)/野村美月/ファミ通文庫

  • 今回のヒロインは「夕顔」をモデルにした夕雨。アパートに一人引きこもっている彼女を外に連れ出そうとする内、是光は心惹かれていく。
  • 是光が本気になれる恋がこんなに早く訪れるとは思わなかった。うっすらと匂い立つような夕雨の色気は存分に描写されていたので、惚れるのは分かるんだけど……。そして、そんな初恋の相手をあっさりと引き離してしまうとは。外国に行ったってだけで二人が相思相愛なのは変わらないのに、ヒカルも是光もなんだかあっさり「失恋」として認めちゃってるし。引きこもり少女を解放したら、自分の手の元からも離れていってしまった、その痛みというのは分かるけど。でもこれ、寅さん的ないちゲストヒロインとして終わらせるには、メインヒロインぢからが強すぎると思うんだよなあ。今後「わたしたちの田村くん」みたいな「葵さんって誰?」的な展開はありえないんだろうか。
  • 作者の他作品に比べても恋愛分多めで(源氏物語なんだからそりゃそうだけど)、他のヒロインもみんな可愛い。式部さんはぱーぷる姫(笑)だのななせ改だの某所でひどい言われよう。確かにこの段階での告白は死亡フラグっぽいけどさ。朝ちゃんは、言うほどヘタレ属性は感じ取れず。葵は、ちょっと心変わり早すぎませんか。「断じて恋ではない」は案外真実かもしれない。また、遊び人の王子様、義理に厚いヤンキーに加えて今回登場した妹バカな堅物優等生と、男どもにも手抜かりなし。わりとカプ厨の毛がある作者のこと、この辺りをどうくっつけるか今から楽しみ。
  • あとがきの、「うさ恋。」の。や「“文学少女”」の““、「ヒカルが地球にいたころ……」の……が画数調整のためだった、ってどこまで本気にしていいんだろ。PNで画数気にするのはわりとよく見るけど……
  • まあ今のところそんな話だよねw