イチコロ島SOS+天国探偵局/加納一朗/ソノラマ文庫


80年代ソノラマの人気シリーズ「荒馬是馬」の初期二作。荒馬・是馬という兄弟を主役にしたユーモアミステリ……かな?地の文で作者が突然私生活のことを語りだしたりとか、二人の兄弟による毎度おなじみの掛け合いがテンポよく続くところとか、わりと現代のライトノベルに近いものを感じなくもなかった。ああでもこの作品の場合は作者はあくまで子どもに向けて書いてる感じで、ライトノベルの必要条件の一つである「同世代感」はあんまりないかな。どっちかっていうと「ズッコケ三人組」とかそっちの系譜化しらん。なお、同作者の「ホック氏の異郷の冒険」(asin:4575658413/最初の版は角川文庫/ホームズが明治日本にやってきて難事件を解決するという内容)は普通の文体でした。