進め！双角小隊/川崎康宏/富士見ファンタジア文庫

変わり者ばかりが集う双角小隊に、天然ドジっ子メガネの新人隊長がやってきた。やる気だけは無駄にある彼女の言動が、最前線を敵味方関係なく引っ掻き回す。

デビュー作の『銃と魔法』、その続編の『青い炎』から5年間沈黙していた作者が出してきたのが、この軍隊物シチュエーションコメディ。やっぱりこれが俺内川崎康宏ベストだわ。延々細切れのエピソードでローテンションなボケとツッコミを積み重ねキャラを立てていく、今読むとなんだか萌え4コマみたいな味わい。先の展開丸分かりで、文章自体が特に魅力的というわけでもなく、内容も地味なのに、最後まで退屈することなく読まされてしまう。しかし川崎康宏作品はコメディでもばんばん人が死ぬなあ。