豊饒の海 春の雪/三島由紀夫/新潮文庫

豊饒の海 第一巻 春の雪 (新潮文庫)

時だ。時だけだよ。時の経過が、貴様や俺を概括し、自分たちは気づかずにいる時代の共通性を残酷に引っぱり出し、……そうして俺たちを、『大正初年の青年たちは、こんな風な考え方をした。こんな着物を着ていた。こんな話し方をした』という風に、一緒くたにしてしまうんだ


ナルシストな主人公と、宮様に嫁ぐことになったその幼なじみとの悲恋。三島由紀夫の遺作『豊饒の海』4部作の第1部。華美な文章は読んでてうっとりさせられたけど、その分疲れた。