小説神髄/坪内逍遥/岩波文庫

小説神髄 (岩波文庫)


教科書で近代文学の出発点とまで言われているのに、岩波文庫においてすら絶版の文学評論。文中で、文学にはその時代時代によって合った文体がある、というようなことが書かれてるんだから、この本もせめて現代らしい漢字と仮名遣いにして出版すれば需要はありそうなのになあ。……最後の方で、ジューヌ・ヴェルヌの書くような「未来記」、今で言うSF小説に対して「人間を書けてない」というような批判がされているのには笑った。そこらへんは今と変わらんなー。