はてしない物語/ミヒャエル・エンデ 上田真而子・佐藤真理子:訳/岩波書店

はてしない物語 (エンデの傑作ファンタジー)


異世界往還系ファンタジーの大元?バタ臭さが薄く、ちょいと哲学的な風味も漂っていて、今読んでも充分に面白い。これを原作として製作された映画があれじゃ、なるほど、そりゃ怒ってもしょうがないわなあと思った。映画制作側としては、「現代の街並みの上空を飛ぶドラゴン」って絵面が欲しかったのかな。この原作も、願望充足ものを否定したはいいけど、もうちょっと成長のための足がかりが欲しかったところではあるけど。『十二国記』ほどではなくとも。