綿の国星(1)〜(4)/大島弓子

綿の国星 (第1巻) (白泉社文庫)綿の国星 (第4巻) (白泉社文庫)

  • 少女漫画界の大御所の代表作にして猫耳の起源。チビ猫ちょお可愛い。喋り方が好き。「なんかくれ」とか「チビもスパゲッティくうか?」「くうとも」とか「お腹がくちい」とか。「お魚のすり身でできたこんぺいとうのお星さまとえびいりお好み焼きのお月様」とか。三十年前の作品とは思えない。話の面白さが時代を越えるものだってのは分かっちゃいたけど、キャラクターの可愛さ、がこうも新鮮だとは。少女漫画文化圏にあまり詳しくないとはいえ……。
  • 人間では二三子さんが面白可愛い。お母さん超お茶目。
  • 生まれた時から飼い猫で、魚や鳥が餌になる前は自分と同じように生きていたことを知らずに育ってきたチビ猫が、それを思い知らされる場面が印象に残った。
  • 猫は人間の言葉を理解できる。人間はできない。
  • 猫と人間の寿命の違い。チビ猫は猫の心音が人間よりずっと早いことでそれを悟り、恐らく時夫とずっとは暮らせないことを知って悲しくなる。ニャーニャという飼い猫は、自分の飼い主である女の子と人間の男が仲よくしていることに、嫉妬……とまではいかなくとも、焦燥感を覚える。しかし、自分が飼い主より早く死んだ後、女の子が自分のことをずっと想い出し続けるだろうことを考えて、溜飲を下げる。……なんか違う気がする。
  • 飼い猫と野良猫の格差や、母親猫が子猫を食べてしまう、といった話を逃げずに書くということ。