TOKYOヴァンパイア・ナイト/広岡未森/KKベストセラーズプレリュード文庫

TOKYOヴァンパイア・ナイト (プレリュード文庫)


舞台はWW2以降、ドグラマグラを始めとする吸血鬼が支配し、人間は家畜同然の扱いにまで堕してしまった日本。主人公は政府の闇内閣に仕える青年と年経た美少女吸血鬼。作中ではフィクションノンフィクション問わず古今東西のつわもの達が大暴れ!ラストでは主役コンビが皇居に乗り込み、そして……。


なんで唐突にジュブナイルポルノを読み出したかというと、キム・ニューマン関係の話をしてるサイトで某作品のパクリとして小耳に挟んだからなのですが、えっと、まあ言い逃れの出来ないレベルで『ドラキュラ紀元』でした。ニューマンのあの作品自体がブラム・ストーカーの二次創作だし、あの魅力的な設定はむしろそれで面白くなるならどんどんやっちゃっても構わないと思うけど、中途半端に改変されてるのがなー。あのラストはなんだよー。なんでジュヌヴィエーヴがダンピールでしかも高貴さの欠片もない性格になってるんだよー。あのままの姿かたちでガチエロをやってくれたらそれはそれでよかったんだけど、どうにもやる気が感じられなくてがっかりでした。


そして、こんな作品を書く作者ってのは一体どんな奴なんだろう、と気になって検索かけてみたんですが、ちょっとしたサプライズが。

また広岡未森の筆名でライトノベルも執筆。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B1%B1%E9%87%8E%E8%BE%BA%E4%B8%80%E8%A8%98


えー。……確かに氏が代表取締役をつとめるエッジワークス社の仕事履歴のところにちゃっかりこの小説の名前が載ってたりはするけど。文庫の著者紹介のところに「別のペンネームでも数作発表している」ともあるけどっ。……言われてみりゃジュヌヴィエーブ似の人の口汚さって、マイメロ1期序盤の山野辺脚本回で見せたそれに近いものが、って我ながら強引な気がする。これってどこまで信憑性のある話なんだろな。