金色のコルダ#1〜25

金色のコルダ~primo passo~I〈完全生産限定版〉 [DVD]金色のコルダ ~primo passo~IX 【最終巻】 [DVD]


感想すら積む日々。


作画が安定してるとか、背景に羽が舞ったり花が咲いたりベッタベタな演出が効果的だったとか、そういうのが自分にとってどこに結実したかっていうと、日野ちゃんの可愛さ、に尽きる。


基本的に人の問題に天然で首を突っ込み、時々地雷を踏むこともあるけど、それ以上に得るものは多く、でも男女の問題に関しては無防備。時々不意打ちを食らっては赤面しっぱなし。誘い受け、魔性の女、全方位フラグゲッター、なんて実況では言われてたけど、それだけ男性視聴者にとって可愛く描かれてて、作中の男連中がころりと行くのにも納得がいった。そしてそんな男連中だからこそ、男性視聴者として好意的に受け入れることができた、とも言える。特に2クール目に入っての柚木先輩の二面性には爆笑させられっぱなしだった。


男性向けのハーレム物では、分かりやすく魅力あるキャラを主人公に据えても感情移入しにくいし、かといってヘタレにし過ぎてもイライラする人が多い。ましてや女性から見て魅力がある(尚且つ男性が感情移入しやすい)主人公なんてそういるとは思えない。女性向けの逆ハーレム物については詳しくないものの、そこら辺の事情については大して変わらないだろうと思ってたんだけど、私が近年観てて面白かった逆ハーレムアニメは(特に男性方面に)人気ある/好感度が高い主人公って多い気がする。『ホスト部』におけるハルヒは、「"何もない"があるのよ」を突き詰めたジェネラリスト()。『ヤマトナデシコ七変化』のスナコちゃんは、ナベシンらしいキャラで、その位置づけがあんまり嫌味に感じなかった。『フルーツバスケット』の透君は十二支全員のおかん……この人は、神格化され過ぎてて否定する意見も多いか。そんな中で、日野ちゃんは特に女性っぽいというか、分かり易く言うと"彼女にしたいキャラ"って感じが強かったなあ。なんというか、『ふしぎ遊戯』の主人公みたいな、(文字どおりの)危うさもよかったのかもしれない。


あとあれ、部活物ってことで、各男性キャラクターと日野ちゃんとの結びつきが音楽にある、ってところも好感度が高かった要因かも知れない。すごい単純に言ってしまえば、日野ちゃんが頑張って音楽に打ち込む姿に、男どもは惚れる。その逆も然り(実際はそこまで単純じゃないけど)。恋愛一直線に比べて健全?健康的?と言っちゃうと語弊があるけど、なんて言うんだろう、仕事や部活で頑張れば恋愛面でも報われるってのが分かり易い、のかな。……んー、うまくまとんない。ここら辺に関連するかも?


それと。忘れちゃいけないのは冬海ちゃんの存在。男性ばかりの中に女一人、となるとやっぱりどうしてもあざとくなり過ぎるところを、冬海ちゃんの存在が大分緩和してた、気がする。まあ一応原作ゲームでも攻略対象となっているということで、日野ちゃんは女性だろうとお構いなくそのフラグゲッターっぷりを発揮してたので、ハーレムには変わりないのだけど。でも、それだけに最終回、コンクール参加者が舞台で演奏してる中に、冬海ちゃんがいないのが気になったなあ。まあ、普段から男連中と日野ちゃんはいるのに冬海ちゃんは……ということは何回かあったのだけど、あの場合、観客席の日野ちゃんの後ろに冬海ちゃんはいたわけで。他の参加者が全員演奏してるのに、冬海ちゃんだけ弾かれる理由ってのが思いつかないんだよなあ。多分、女性ファンへのサービスだったんだろうとは思うけど、なんか、あそこはちょっとだけしょんぼりでした。