神曲奏界ポリフォニカ#12「「シンフォニー 虹の神曲」

同じく歌がテーマだから、というわけでもないんだけど、先日観た劇場版『マクロス』を思い出したよ。かたや筋だけ見るとぶっ飛んでるけど、映像の力で強引にねじふせ、かたや筋だけ見ると比較的まともっぽいのに、実際に映像を見ると間が抜けた感じしか漂ってこない……。作画がああだ、脚本がどうだといった単純な要素では片づけられない何かがあった。


現役女子高生声優・戸松遥扮するコーティーは、やたら可愛かった。初々しい、ってのはああいうことを言うんだろうねえ。全体的に厳しいビジュアルの中で、彼女にはスタッフの愛情を感じられるのもよかった。……ふと思ったけど、『魔法遣いに大切なこと』の宮崎あおいといい、『ゼーガペイン』の花澤香菜といい、これといい、下田正美監督のメインヒロイン担当声優は自分の波長に合うことが多いのかなあ。


あとは、まあ、うん

……ん?
なんだこの板は……
アニメ実況……?
バカな……今、朝の4時15分だぞ


「えーと あの……キネティックノベルであった神曲奏界ポリフォニカっていうのを」
「原作絵まだでしょ?」
「まだ!」
「お客さんまだなんですよ それ」
「あ……そうですか じゃちょっと待ってください」
まいったな……ピーンと来たのになあ
あとは作画崩壊か……朝から作画崩壊か……それでもいいけどなあ
「お……」
キャプがあるのか!うん そうかそうか そうなれば話は違う
ここに並んだ大量のキャプがすべておかずとして立ち上がってくる


「こっちにょぅι゛ょ
「ハーイ」
「いらっしゃい ( ゚∀゚)o彡゚ おっぱい!おっぱい!でいいですね」
「ああ。それと……ぱんつキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!」
なんだなんだ……みんなこんな朝っぱらから……
……ょぅι゛ょ?ぱんつ見えた……?( ゚∀゚)o彡゚ おっぱい!おっぱい!……?
今 ほんとうに4時30分なのか?なんなんだこの雰囲気は
俺は……夢でも見ているようだ……


「自走式可変単身楽団(ホイールド・トランスフォーマティブ・ワンマン・オーケストラ)ちょうだい」
「ハーイ」
「あ……こっちも自走式可変単身楽団(ホイールド・トランスフォーマティブ・ワンマン・オーケストラ)ください」
「ハイ そちらも自走式可変単身楽団(ホイールド・トランスフォーマティブ・ワンマン・オーケストラ)ね」
俺はまわりの活気にあおられ自走式可変単身楽団(ホイールド・トランスフォーマティブ・ワンマン・オーケストラ)なんて書き込んでしまった。
いったいみんな何の仕事をしているんだろう……
学生か 無職か……いずれにしろ変態の実況民たちだろうな
あの人は一体何をしている人なのだろう……想像もつかない
いやいや……みんな学生にも無職にも見えない 
深夜28時半のアニメ実況 こんな世界があったとは……
俺はちょっとくらっときた…… 時間がずれてしまったような感覚におちいる


「はい お待ちどうさま」
「あ はいこっち」
「続いて自走式可変単身楽団(ホイールド・トランスフォーマティブ・ワンマン・オーケストラ)とこっちもね」
うーん……ちょっと鯖が重いなあ
しかし……大女キャラに能登なんて考えてみたらデタラメな組み合わせだったな
しかも作画崩壊が……多い…… どう使えばいいんだろうなオナニーに対して
ちょっと焦ったな……バランスがメチャクチャだ
「まあいいか まず自走式可変単身楽団(ホイールド・トランスフォーマティブ・ワンマン・オーケストラ)からと」
「うまい 厨設定を思い出すな」
「この赤い子も…… うまいうまい 脂が乗ってる…… こりゃあいい赤い子だ」


「だってこの実況はシスプリの頃からだもん 会社倒産したオレのオヤジがなーにするかって考えてね
自分が実況好きなもんだからじゃあ朝から実況できる板やろうかってね」
「あらそうなの」 
「親戚中に反対されたらしいけどね アハハハ」


原作とアニメじゃやっぱり絵が違うのか不満が出てしまった
よし……EDを原作絵にしてみよう 
うん、そう考えれば脳内で原作絵で補完できるし小説やゲームの売上げも伸びるからちょうどいいや


「[;´Д`]<こっち麻美子ちょうだい」
どういう関係の二人なんだろう……
事務所の先輩後輩って感じじゃないし……こんな朝早くから百合なんて……


俺の生活とはまったく無縁と思える世界がここにこうして展開されている
この奇妙な空気の肌触りがなんとなく現実感を遠のかせている
「うう もう見れない」


ああ……胸がいっぱいだ 
仕事しながら眠くならなきゃいいが


キャプを収集し終わったらシャワーを浴びひと眠りだ
―――しかし目が醒めた時あの実況の光景をほんとうに夢だったように思うのかもしれない


そんな。