ミネハハ/フランク・ヴェデキント 市川実和子訳/リトル・モア

ミネハハ


映画『エコール』の原作小説。100ページほどの中編小説なので、あっという間に読めました。翻訳に名前を連ねてるのは有名女優の人だけど、別にこの人がイチから訳したというわけではなく、下訳があったみたい。


映画よりも曖昧模糊としてて掴みどころのない話でした。あの森の中で少女時代を過ごした老女の手記、という形を取っているのだけど、面白かったのは「教養を鼻にかける女ほど苦手な人種はいない」「人生の喜びを愛から学んだ女性の方が、よほど素晴らしいと思う」と言ってる点で、それはやっぱりそういう風に育てられたからなのかなーと。あと、どうもあの学校とは逆に男子だけしかいない学校、というのもあるらしく。映画の方のラスト近く、噴水のところで会った男子たちはどうやらそこの卒業生のようです。つーことは、あれはお互い無菌状態で育ってきた男女が出会ったらどうなるのかー、とかそういう実験みたいなもの、だったんでしょうか、とか。