約束の柱、落日の女王/いわなぎ一葉/富士見ファンタジア文庫

約束の柱、落日の女王 (富士見ファンタジア文庫)


王宮での陰謀に巻き込まれ、不本意ながら即位することになった若き女王。しかし、彼女に味方はおらず、次第に孤立していく。そんな女王の元に突如現れた謎の男が、彼女と、宮廷を変えていく。第16回ファンタジア長編小説大賞準入選作。


うーん……うーん……?何をそんなに急ぐことがあるんだろう、と疑問に思うくらい詰め込んでるのが気になって、全くといっていいほど話に入り込めませんでした。逆に、キャラクターの心情とか、あんなにずらーっと言葉で説明しなくても、もちょっとぼかしてもいいと思うんだけどなあ。なんつうか、こっちが描いてほしいと思ってることと、作者の人が描きたいことが噛み合ってない感じ。わりと筋は面白いと思うんだけど。でも、他の人の感想を見るに、どうも自分に少ない分量の中から何かを読み取る感受性みたいなものが欠けているだけの気もする。


あと、微妙に嫌なことを言うと、これ同時代に女性の権利を認めてくれるような男がいないから、わざわざ2000年先から「先進的」で「理解のある」男を呼んだ、っていう話ですよね、とか。うーん我ながら卑屈な考えだなあ。