最終兵器彼女外伝 世界の果てには君と二人で/高橋しん
「最終兵器彼女」の、単行本に収録されていない短編は幾つかあったんだけど、それらを収めた外伝。一応雑誌掲載時に全部読んでました。なんでこの時期に……?と思ったら、映画版DVD発売に合わせたみたいですね。
これを読み始めた頃、私は高校生。周囲にアニメや漫画の話題を語れる友人は少なく、ネットにも繋いでいなかったので、ちょっとマイナーだと他人がある漫画のことをどう思っているのか、というのを知る機会がほぼ皆無でした。そういう意味で、ある種、他人の価値観に左右されず作品世界に没入できた、最後の時期だったと思います。
あれから数年が経過し、大学でそういうサークルに入って、ネットで色んな人の価値観に触れるようになって、終いにはこんなblogを始めちゃって。アニメ実況という形で、作品に触れながら他人の感想(アニメ実況は「感想」とは言い難いけど)を読むことすら可能になりました。もう既に、あの頃ほどに作品に没入することはなくなりました。情報量が増えて、一つの作品を何度も楽しむということが少なくなった、ということもあります。時々寂しくなることもあるけど、それは楽しみ方が変わったというだけで、嘆くようなことはないのでしょう。
今回読んでて、そんなことを思いました。感想としては、過去を否定するようなことにはならなくてよかったです。本編ほどは嵌れなかったけど、それは昔読んだ時もそうだったし。多分、私は主人公とヒロインの極限的状況下での恋愛が好きだったのでしょう。