ブラッドジャケット/古橋秀之/電撃文庫

ブラッドジャケット (電撃文庫 (0176))


伝説の吸血鬼<ロング・ファング>。彼を追う吸血鬼学の権威、ヴァン・ヘルシング教授。その娘、ミラ。最下層の教会で救いを求める者たちの悩みを聞き、その迷える魂を解放してきたハックルボーン神父。そして冴えない屍体蘇生業者のアーヴィング・ナイトウォーカー。彼らが一堂に会する時、階層都市が大きく揺れる。<ケイオス・ヘキサ>三部作、2作目。時系列的には前作「ブラックロッド」の過去に当たるエピソード。1作目に比べればまとまりがよくなった反面、あの、全編に漂うアヤシゲな雰囲気は払拭されちゃったかな?とはいえ、キャラのアクの強さは1作目以上。特にハックルボーン神父。なんかもう、色々デタラメだー!自ら祝福したパンと葡萄酒以外口にしてないから肉体に一切の不純物がなく原子レベルまで聖別されてるとかなんとか。「ベルセルク」のモズクズ様然り、「ヘルシング」のアンデルセン神父然り、「オーフェン」のジャック・フリスビー然り、なんでみんな聖職者を肉体派の最強キャラにしたがるんだ。こういうのって無宗教の人が多い日本ならではなんですかね。やりたい放題し放題。


何をやってるか分かりづらいところも幾つかあったけど、まあ面白さを阻害するほどではないかな。残り1冊。もう手許にあるので、近い内に読みます。