ライトファンタジーオタはビキニ鎧の夢を見るか
今週のヤングアニマル表紙を、ビキニ鎧姿の中川翔子が飾っていました。甘詰留太がデザインしたコスプレ衣装を彼女が着る、という趣旨の企画のようです。甘詰先生曰く、「剣と魔法とくれば"ビキニヨロイの美少女"ですよ!」……どうなんだろう、この発言(笑)
記憶を遡ってみると、私が物心ついて最初に目にしたビキニ鎧は、多分「ドラクエⅢ」(88)の女戦士……だと思います。380万本売ったソフトだし、私と同じ原体験を持ってる人、結構多いんじゃないですかね。あとは、コミックボンボンに連載されていた「甲竜伝説ヴィルガスト」(90)だとか。当時の私はやたら露出度の高い衣装にドキドキしつつ、まあ周囲のファンタジーを見回してみると似たようなものが転がっていたので、わりと抵抗なくそのお約束を受け入れていったように思います。この頃には既に、ライトファンタジーに至極当然にあるものとしてビキニ鎧が認識されていたんじゃないんですかね。
ビキニ鎧の起源については、すみません、今ちょっと勉強中です。いのまたむつみがキャラデザインを担当したOVA「幻夢戦記レダ」(85)や最近エロゲーとしてリメイクされた「夢幻戦士ヴァリス」(86)、「アテナ」(86)辺りまでは遡れたんですが、そこでぶつりと話が途切れる。そもそもビキニ鎧は和製ファンタジー独自の文化なのか?という疑問が……ここら辺、ゲドマガの特集記事に載ってるんですかね。北欧神話のワルキューレにまで遡れるとかいう話も一部であったし。まあでも、日本でのビキニ鎧文化が85年辺りに生まれた、というのは定説のようです。
で、視点を戻して、私がライトノベルを読み始めたのは90年代中盤。少なくともこの頃、既にビキニ鎧はライトファンタジーにおいてそれほど多くはなかった、と思います。ファンタジー小説もしくはRPGの服装に関しては、「スレイヤーズすぺしゃる」(90)のナーガ初登場時に突っ込まれてる(文中ではアレは「悪の女魔道士ルック」ってことになってて、厳密には女戦士の着るビキニ鎧とは違う気もしますが)ので、まあお約束として成立するくらいには消費されていたのでしょう。
そしてこの後、小説分野ではそもそもライトファンタジー自体が衰退していきます。「ハリー・ポッター」や「指輪物語」でファンタジーブームが訪れはしましたが、少なくとも映画の中でビキニ鎧を見かけた記憶はありません。エロゲーやジュブナイルポルノでは一定数見かけるような気もしますが、それでも主流にはなりえない。
はてさて、今現在、ビキニ鎧の知名度とはどれほどのものなんでしょう?今年に入って、二次元ドリームマガジンの特集に、「ヴァリス」、そしてこのヤングアニマルのグラビアと微妙にビキニ鎧を目にすることが増えているような気がしますが、これは偶然?それともなんかの前兆なんでしょうか?