ブラックロッド/古橋秀之/電撃文庫

ブラックロッド (電撃文庫)


魑魅魍魎どもが跳梁跋扈する階層都市<ケイオス・ヘキサ>。全身黒ずくめの制服に身を包み、感情を全く見せず法を守護するため任務を遂行するためだけに存在する<ブラック・ロッド>。依代に霊体をおろした魔女、<妖術技官>。そんな単語が飛び交う、第2回電撃ゲーム大賞<大賞>受賞作。


電撃の誇る法政大金原ゼミコンビ(そいえば上遠野浩平も法政なんですよね。電撃法政学閥)。片方が新刊を出す気配が見えないので、もう片方に手を出すことにしました。こっちも新刊を出さなくなったら、金原ひとみに手を広げるかもしれません。多分広げません。


設定とガジェットと言葉回しだけでげっぷが出ました。オカルトを科学に絡ませるとか、「スプリガン」の頃から大好物です。


しっかし、主人公の末路はなかなかひどいですね。感情を全く見せないという触れ込みの割に、序盤からV9に対してだけ態度が軟化してたのはそういう伏線だったのか?ルビの多さや言葉回しに騙されて、慣れてないと少々読みづらいけど、基本的に文章はあっさり風味なので、惨劇に対してウェットなところが全然見えなくて、尚更非道っぷりが強調されている気がします。そこらへん、秋山(瑞)とは対照的な気がしました。