BLACK BLOOD BROTHERS S1/あざの耕平/富士見ファンタジア文庫

BLACK BLOOD BROTHERS (S)(1) ―ブラック・ブラッド・ブラザーズ短編集― (富士見ファンタジア文庫)


人間と吸血鬼が共存する街、「特区」。とある事情からこの地にやってきた吸血鬼・ジローとコタロウは、二種族間のトラブルを処理する調停員、ミミコの護衛をすることになるが、どうにもうまくいかない。ミミコのストレスは溜まっていく一方だった……。DMで連載されたものに書下ろしを加えた、「BBB」初の短篇集。


うーん、これはこれで悪くないんだけど、ギャグとして笑えるかと言われると……。この人はドタバタよりも、もうちょっととぼけた感じでローテンションな笑いをやってたほうがいいような気もする。デビュー作「神仙酒コンチェルト」みたいな。まー好みと言われればそれまでなんだけど。でも、あとがきで作者が書いてるようにミミコ、ジロー、コタロウといった主要キャラに厚みを与えるのには成功してると思う。特にインターミッションで語られるミミコの仕事に対する心労、具体的には転職雑誌を読むくだりとかは凄い好き。長編3巻でもかっこよかったけど、やっぱりいいわこの子。それと5話のバトルは非常に燃えるものがありました。