夏と花火と私の死体/乙一/集英社文庫

夏と花火と私の死体 (集英社文庫)


表題作+1。今や押しも押されもせぬ人気作家となった乙一のデビュー作、にして第6回ジャンプ小説・ノンフィクション大賞受賞作。


「夏と花火と私の死体」。殺されてしまった「わたし」。その死体を隠そうとする兄妹。あー、気持ち悪い。実際に進行してるグロテスクな事態と、それを見る、まるで自分が死んだことを自覚すらしてないかのように淡々と綴られる「わたし」の視点とのズレがあまりに気持ち悪い。まるで他愛のない悪戯のように語られる兄妹の行為が気持ち悪い。オチは、なんだか一気に普通のホラーみたいになってしまって拍子抜けしたけど、なるほど、これを16歳が書いたってんなら絶賛するしかないわ。完敗。


「優子」の方は、なんかピンときませんでした。