「魔術士オーフェンはぐれ旅」新シリーズの現状まとめ


そろそろ情報が出揃ってきたので、まとめ。

概要


9月下旬から3ヶ月連続で刊行開始。版元はTOブックス。形態は文庫ではなく四六版のソフトカバー単行本。価格は1500円程度。ただし最初の2冊は、2009年に限定販売された『秋田禎信BOX』(asin:9784904376140)からの「オーフェン」分の再販。この2冊のBOX版からの新規要素は、あとがきと草河遊也描き下ろし表紙カバー。小説の加筆修正等はなし。11月刊行のものが、完全新作の1巻目となる。

  • 9月下旬:魔術士オーフェンはぐれ旅 キエサルヒマの終端ファンタジア文庫版完結直後、一人旅立ったオーフェンをクリーオウが追いかける話)
  • 10月下旬:魔術士オーフェンはぐれ旅 約束の地で(「キエサルヒマの終端」から20年後、新世代が登場する新大陸での話。同じ時間軸である「魔王の娘の師匠」も収録)
  • 11月下旬:完全新作(「約束の地で」から3年後の話。詳細不明)


完全新作はこの11月刊行分から3巻程度での完結が予定されているが、2巻目がいつ頃になるかなどの詳しいスケジュールは未定。『秋田禎信BOX』ではこの他にプレオーフェン怪人、再び」という作品も書き下ろされていたが、こちらは新シリーズには直接関係ないということで、再販分への収録は予定されていない。


秋田禎信BOX』のあとがきなどでは、もし書くなら、という前置きでおおむね「キエサルヒマの終端」〜「約束の地で」までを第3部、(恐らく)今回の完全新作部分を第4部と構想していた(詳細はこちら)が、この「第3部」該当部分は今回執筆されない模様。公式twitterでは、前述した構想での第4部を、第3部と呼称している。理由は不明だが、構想上の第3部の主人公は依然オーフェン、クリーオウ、マジクのままっぽいので、秋田は(この時点での)3人で書きたいことはおおむね書き尽くしたんじゃないか、という気がする。世界情勢の変化により設定が一新され、新世代のキャラクターたちが台頭してきた第4部だからこそ書ける物語。完全新作はそういうものになるんじゃないかと睨んでいるのだけど、どうだろうか。ただ、一応主人公はオーフェン、ということになっている。シリアステイストもコミカルテイストもどちらも落とし込んでいければ、とのこと。


今回の新シリーズに至る経緯は結構複雑なものがあるが、なぜ旧シリーズの復刊はされないのか、なぜ富士見じゃないのか、なぜ文庫じゃないのか、といった疑問には以下で秋田自身が答えている。

書き下ろし短編収録無料小冊子


一部書店では、4月と6月に新シリーズの書き下ろし短編が収録された小冊子が無料配布されている。4月分はマジクが、6月分はオーフェンが主人公だった。有隣堂ヨドバシAKIBA店の公式アカウントによると、夏から秋頃に第3弾も予定されている。配布数が少なく入手難度は高いが、11月からの完全新作の単行本に全て収録されるとのこと。

公式twitter

http://twitter.com/#!/OrphenPR


6月末からは新シリーズの公式PRアカウントが開設されている。「中の人」のノリには時々[はしゃぎすぎよ]とツッコミたくなることもあるが、公式サイトがない(一応商品ページはあるけど……)現状では最新情報を手に入れるにはここを見るのが早い。