“葵” ヒカルが地球にいたころ……(1)/野村美月/ファミ通文庫


野村美月が『文学少女』シリーズ完結から間を置かずスタートさせた新作。元ネタは『源氏物語』。人相の悪さから周囲にヤンキーとして見られてきた主人公・是光と、彼にとりついた学園の皇子様(幽霊)・ヒカルとの異文化交流という辺りに、なんとなく『下妻物語』を思い出した。『文学少女』では反町・恋をしろよ、文学少女!・亮太が主人公の話とノリが近いかな。というかあれ書いてて構想を思いついたんじゃないだろうか。当面は、ヒカルが(に)未練を残している女の子たちをその束縛から解放する、というのが定型になっていくんだろうけど、彼女たちと是光が恋仲になってどろでろな展開にとかあるのかなあと思うと今からどきどき。いやでも是光は漢気ありすぎてそういう展開は似合わない気もするなー。式部さんはうさ恋→文学少女→この作品という流れで似たようなポジションの人を見てると明らかに負けは見えてるんだけど、今回ダブル主人公みたいなもんだし、どうなることやら。SF展開があるかどうかも気になる。


なお、この作品と同時にFB Onlineで『『ドレスな僕がやんごとなき方々の家庭教師様な件』』というシリーズも開始している。こちらはよりコメディ色が強い感じ。