神々の砂漠 風の白猿神/滝川羊/富士見ファンタジア文庫


第6回ファンタジア長編小説大賞《大賞》受賞作。王道ボーイミーツガール+荒野ロボ。


自分のイメージで神話に登場する神々を実体化させてそれに巨大ロボットのように搭乗して戦うってのは、ある意味スタンドバトルに通じるものがあるかもしれない。が、基本的には、十数年前に初めて読んだ時点で、面白いけど、目新しい何かをウリにしているような作品だとは思わなかった。その思いは今も変わらず。でもわりと尖ったものが多い初期ファンタジア大賞関連作の中で王道BMGに真っ向から取り組んで成功したからこその大賞受賞なんだろうなあ。……これの続編が出たらその後のファンタジア文庫の流れが変わったかもしれない、という話を以前に読んだことがある。ガガガのとある飛空士シリーズみたいな扱いで劇場アニメくらいにはなったかもしれないけど、それ以外は特に想像つかないなあ。