かのこん

OVA かのこん ~真夏の大謝肉祭・上~ [Blu-ray]

  • 2008年のテレビ放映時から2年越しで全話観ることができた。当時はエロの下品さと話の繋ぎ方が気になって最後まで観れなかったんだけど、今回もそれは変わらなかった。
  • ところで今さらこのアニメの話をしだしたのは、OVAが夏休みアニメとしてとてもよかったから。
  • セミの鳴き声。ひとけの薄れた街。川遊びする子どもたち。ひんやりとした図書館の静謐さ。入道雲。カブトムシ。アイス。カキ氷。麦茶。夕立。浴衣。花火大会……。日本的な夏の情緒をたっぷりと描き、その上でキャラクターのゆるゆるな日常を展開させる。流しそうめんばっかり悪目立ちしてるけど、これ以上ないほどのTHE空気アニメ。最初は困惑したけれど、次第にこれはこれでいいと思うようになった。
  • 見せ場のエロシーンは上下巻に一つずつあって、上巻は例の流しそうめん、下巻は雨宿りのため避難した寺の中でちづるが夏の思い出を作ろうと耕太に迫る、というものなんだけど、作中の雰囲気を考えると下巻のような……もっと言うと、陽射しの中のリアル的な淡々と、言葉もなく、しかし緊迫感のあるものの方が合ってはいたかな。……あーいやでも上巻もあのあけすけなエロとローテンションな演出が変な味を出してる気もする。
  • やっぱり某所の実況民として川澄綾子のエロスをエロスとしてそのまま受け止めるのは無理だと思ってたけど下巻はわりといけた。
  • 主人公カップルというかちづるが夏の思い出を作ろうとするところは切羽詰ってるんだかそうでないんだかよく分からない。一方で姉には虐げられ好きな女の子にはうまく接することができない思春期男子全開のたゆらと、堅物委員長朝比奈さんの純情カップルっぷりにはニヤニヤが止まらず、ますます好感度上がった。てかこの子がヒロインでいいよもう。
  • 西野かつみってふっつーの萌えキャラもふっつーの純愛ラブコメもわりと面白いのを描けるのに、なんだか勿体ない気がするなあ……。「ぱんどら」(asin:4840128081)の、主人公ががんばったら頭なでなでして「いいこいいこしてくれる」、ややおかーさん入ったお嬢様ロリヒロインとかも可愛いと思うのに、いまいち評判よくないし。