エンジェル・ハウリング(3) 獣の時間/秋田禎信/富士見ファンタジア文庫

前半は2巻フリウ編と被るヌアンタット高地の村での死闘、後半ではミズーと強い因縁を持つ女戦士ジュディアと出会う。

この巻はエンハウの中でも特に読んでて疲れた。主人公がズタボロで精神的にピリピリしてて、その割に絶対に休もうとしないからなあ。秋田の場合、他の作品ならもっと視点人物を色んなキャラに割り振る気がするんだけど、この作品はほとんどミズー固定だし。そんなミズーも、この巻で自分と同じ境遇に居たジュディアと出会うことで、少しずつ変わっていく。

それ以外ではウルペンがいい味出してたな。子どもを無意味に怖がらせてしまって反省したりとか、奥さん寝てるけど意外にいい旦那さんっぽかったりとか。この作品中でも特に人間味あって好きなキャラだ。ただ、シルクの寝巻きがどう愚かなのかはいまだに分かってない。