天夢航海/谷山由紀/朝日ソノラマ文庫
『天夢界紀行』という小説、その中で描かれた天夢界というパラダイス。多感な少女達による連作短編集。ここではないどこか、への憧れ。『魔性の子』もそうだけど、結果的にあちら側に行かなかった、或いは行けなかった人の話が好き。自分はたかだか10代で精神的な成熟度の差があり過ぎるってのが嫌なんだけど、これは読み終わってみてあんまりその辺を感じなかったな。なんでだろう。
女の子の間でのみ伝わっている、「私」をどこかに連れていってくれる都市伝説にまつわる連作短編集、とか書けば『ブギ-ポップは笑わない』と繋がってると錯覚しません?しませんか。