腐りゆく天使/夢枕獏/文藝春秋社

腐りゆく天使 (文春文庫)


人妻に懸想する詩人と、教会の神父と、土の中に埋められた死体。萩原朔太郎の話。宮沢賢治高村光太郎など、獏ちゃんは詩人が好きだなあ。正直な話、展開は予想の域を出るものではなかったけど、自分がこの人の小説に望んでいる男の嫉妬、劣等感といったものが十分に描かれていて満足だった。