日販ランキング入りするまでが長かった人たち
なんとなく、ライトノベル作家ってスタートダッシュが大事という気がしていた(人気シリーズは序盤からある程度売れてる感じ。当時マイナーレーベルだったMF文庫Jでさえ、『ゼロの使い魔』は2巻から既にランクインしてるし)んだけど、じゃあ逆に売れるまでに時間のかかった作家って誰だろう、と思いちょっと調べてみた。98年4月以降にデビューした人たち。タイトルは初めて日販ランキング上位20位入りしたもの。何シリーズ目の、何冊目で、デビューからどれくらい経過しているか、をメモ。データはこちらから。対象は文庫の単著のみ。
著者 | タイトル | シリーズ数 | 冊数 | デビュー | ランクイン |
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八街歩 | ぼくと彼女に降る夜 アビリティー・ゼロ〜からっぽの未来 | 3作目 | 11冊目 | 04年01月 | 10年03月 |
海冬レイジ | 機巧少女(マシンドール)は傷つかない(2) | 3作目 | 20冊目 | 05年1月 | 10年03月 |
神野オキナ | 疾走(はし)れ、撃て!(4) | 13作目 | 40冊目 | 99年12月 | 10年02月 |
平坂読 | 僕は友達が少ない(3) | 5作目 | 20冊目 | 04年9月 | 10年03月 |
水城正太郎 | いちばんうしろの大魔王(8) | 7作目 | 33冊目 | 01年01月 | 09年12月 |
田口仙年堂 | 本日の騎士ミロク(3) | 4作目 | 28冊目 | 04年2月 | 09年10月 |
吉村夜 | RPG W(・∀・)RLD(3) | 7作目 | 23冊目 | 00年1月 | 09年10月 |
風見周 | H+P-ひめぱら-(4) | 3作目 | 17冊目 | 02年5月 | 09年7月 |
織田兄第 | EX!(8) | 4作目 | 18冊目 | 02年12月 | 09年5月 |
野島けんじ | きゅーきゅーキュート!(10) | 6作目 | 22冊目 | 01年11月 | 09年5月 |
師走トオル | 火の国、風の国物語 4 | 3作目 | 19冊目 | 03年1月 | 08年9月 |
野村美月 | “文学少女”と神に臨む作家(ロマンシエ) 上 | 6作目 | 23冊目 | 02年1月 | 08年5月 |
林トモアキ | ミスマルカ興国物語 1 | 4作目 | 14冊目 | 01年10月 | 08年2月 |
あざの耕平 | Black blood brothers 7 | 3作目 | 21冊目 | 99年01月 | 07年4月 |
桜庭一樹 | Gosick s ゴシックエス・春来たる死神 | 10作目 | 19冊目 | 99年12月 | 05年7月 |
この辺がデビューから5年以上かかった人たち。桜庭一樹は別名義を含んでません。ここまで来るのに時間かかったなあ、という印象が自分の中にある人らの中から選んでるので、取りこぼしはいくらでもあると思う。それでもあれだけ数の出てる電撃作家が一人もいない辺り、やっぱり基本的に新人に対する注目度が高いんだろうかなあ。
調べてて、川崎康宏が日販入りする時代もあったのだなあ、とちょっと言いようのない感情を覚えた。
追記
10年11月更新。
吉村夜は児童文学系含まず。「女神転生」ノベライズは1シリーズと見なす。織田兄第は別PN含まず。
09年の『ドラゴンクライシス! 最強メンバー集結!』でランクインしてるけど『D.Gray-man』のノベライズがある城崎火也、観測史上では08年3月の『ガンパレード・マーチ九州奪還(1)』で同じくランクインしてるけどデビューが92年で観測されていない巻が多数ある榊涼介はここでは一応除外。