月と闇の戦記(1) 退魔師はがけっぷち。/森岡浩之/角川スニーカー文庫

退魔師はがけっぷち。―月と闇の戦記〈1〉 (角川スニーカー文庫)


星界』の作者による現代退魔もの。古代ファンタジーだった『月と炎の戦記』(asin:4044243018)の数千年を隔てた続編。幽霊屋敷の調査を依頼された主人公だけど、そこに住み着いた不思議な兄妹と出会って……?


久々に草河遊也の女の子キャラを可愛いと素直に思った。富士見は『BBB』が終わったらもっと女の子がいっぱい出てくる作品を彼に描かせるべきだと思うよ!なんか一頃、みんな細身の美男美女に見える時期があって飽きが来たんだよな。オーフェンとかも中肉中背のはずなのにやたらすらっとしたり。実際はそうでもないんだけど。この作品だってその頃に描かれたものだし。


主人公の退魔つーか除霊方法が基本的に殴って追っ払う、というところに『でろでろ』を思い出した。文章、はまあ読ませるんだけど、一つ一つのシーンがなんだか無意味に(と自分には感じられた)長くて、テンポ悪い……。この1巻の構成もやたら伏線をばら撒いた挙句起承転々ってな感じで終わっててケツの収まりが悪い。ザ・スニ連載分をまとめたもの、といってもこれはちょっと。あと遊園地での追いかけっこって『星界』でもやってなかったか。……まあ、なんだかんだ言いつつ次も読むのだけど。