おまもりひまり(1) 浪漫ちっくメモリー/みかづき紅月 原作:的良みらん/富士見ファンタジア文庫

おまもりひまり(1)  浪漫ちっくメモリー (富士見ファンタジア文庫)


エロ漫画界一のラノベ的感性を持っている、かもしれない的良みらんの漫画原作がとうとうノベライズ!ポン刀装備の巨乳猫娘がそれっぽい家系の平凡主人公を守る為妖怪をばっさばっさと斬り倒す退魔物。この巻は原作にない完全オリジナルエピソードで、宅地開発のために取り潰される裏山をなんとかしたい!というちょっとよさげな話。


氏の作品の持ち味の一つである設定厨っぷりは、この巻においてはあまり発揮されていなかった。まあ原作からしてやりたい放題な『Angelical Pendulum』辺りと比べれば抑え目なんだけどさ……。代わりに増量していたのがエロで、あれだなー的良みらんのエロ漫画て、つくづく男性的欲望を曝け出さず可愛い女の子を描こうとしてるよなーと思った。「下半身はそそり立ち」「いきり勃った漲り」「下腹に張り付かんばかりにそそり勃ったシンボル」といった単語が的良世界基準でいうとすごい浮いてる気がする。多分、これが鬼ノ仁原作とかなら全く違和感なかったんだけど、的良作品てそういう男の露骨な欲望、生々しい描写とは無縁だからなー。大袈裟に表現するなら、原作が『To LOVEる』ならこのノベライズは『BASTARD!!』くらいの違いはあった。大袈裟すぎるか。じゃあ『電影少女』と『To LOVEる』くらい。……それもなんか違う気がする。