タッチ/あだち充
言わずと知れたあだち充の代表作。
- 10年近くギャップがあるのに『H2』等と比べて今読んでもほとんど遜色がなかった。この頃から作風が完成されてた、ということなんだろうな。或いは、サンデー独特の打ち切りも少ない緩い空気が既定の作風を変えるということをあんまりしないのかもしれない。
- 『H2』も世界が狭かったけど、この作品はそれ以上。なんせ最大のライバルが故人となった弟だからなあ。
- この頃だと高校野球って学生スポーツの花形だったけど『H2』の頃になるとサッカーに押されてる、というような描写があって面白かった。
- あだち充作品の登場人物は感情を激しく表に出すということを滅多にしない。
- 吉田の扱いが拍子抜け、というか可哀相。最終的にああなるんだとしても、もうちょっとまっすぐ成長して達也と勝負して欲しかったなあという気はする。あれはあれでいいエピソードだったんだけど。
- ここ一番で真っ向勝負の達也と、最終回でそこのところをぼかした比呂の対比。
- 南の完璧さ加減をうざったいと感じる人もいるみたいだけど、自分はあまり気にならなかった。が、特に可愛いとも思わなかったな。