サイコダイバー・シリーズ(2) 魔獣狩り/夢枕獏/祥伝社ノン・ノベル

魔獣狩り〈暗黒編〉 (ノン・ポシェット―サイコ・ダイバー・シリーズ)

小説でメシを喰っているのは、小説家だけではない。編集者も、印刷所の人も、書店の人も、みんなの生活がまずそこにかかっている。注文があって、枚数を決められる。テーマですら、"今月はこういったもので"と向こうから与えられる場合がほとんどである。
しかし、それがルールであるなら、書くも書かぬもその中での勝負なのだ。いやなら書かなければいいのだ。そのルールの中で、どう自分らしさを盛り込んでゆくかなのだ。それは、自分が何をやりたいのかわかっているのなら、何だろうと恐れることはない。意識しようがしまいが、自分らしさは自然に出る。


エログロバイオレンスなのにも関わらずどこか寂寥感があるのは、まさしく獏ちゃんの獏ちゃんらしさが出ているからなのだろう。